今日から新年度です。

今年度はいろいろとレッスンの中で中国の健身運動を幅広く紹介しながら理解を進めていき

将来的には多くの皆さんがそれぞれにふさわしい運動を身につけられるようにしていきたいと考えています。

先ず名前です。

太極拳は有名ですが、歴史は明~清の時代の成立で陳式太極拳から数えると400年ほどになります。

(24式太極拳は1949年に建国した中華人民共和国になって1956年に揚式をモデルに作られたので54年の歴史)

最近は武当太極拳を歴史の中に組み入れたので(文化大革命では宗教は禁止されたこともあり、認められなかったことがあります)長くなっても陳式の前においたとしても宋~元の時代になるでしょう。

その前は「八段錦」で宋の時代には既に流行していたので1000年ほどの歴史。

ですからこのあたりから見れば「気功」や「太極拳」の存在は「八段錦」よりもずっと後になります。


その「八段錦」の前は易筋経の成立が8~9世紀の唐の時代です。

易筋経十二段錦が先に出来て、そこから武八段錦に変化していきました。

唐の時代はインドとの交易が盛んで当時に仏教の大きな伝播と一緒に「瑜珈」と書かれ

それが「ヨガ」の発音になりました。


日本に一番初めにヨガをもたらしたのは真言密教の伝承者、弘法大師空海だともいわれています。

瑜珈が少林寺にもたらされ、そこから易筋経に発展してきました。

ですから1200~1300年の歴史。


その易筋経の前には、「五禽戯」が2世紀に成立しています。1800年の歴史。


ですから五禽戯のような運動を少林寺に取り入れて易筋経と組み合わさり五形拳になっていき、

そこから南少林寺へと渡り少林武術は発展しました。


ですから五禽戯は「五禽戯」なのです。


現代の日本で紹介される太極拳みたいな運動というのではなく、太極拳が五禽戯などの影響を受け、

気功もその発展していった名称の一つ、という表現が正しいと思います。


その前には一番長い2000年以上の歴史を持つ「導引」を発展させて華侘が創始した五禽戯となり、

そこから多くの武術の套路運動となっていき、少林寺から農耕具から武具にしていった歴史がありました。

その以前は武器の歴史であり、剣は剣の術であり、槍は槍の術であったのです。


この歴史背景に沿って実技を紹介しながら今は指導しています。

ですから私は導引を先に紹介して、

五禽戯、八段錦、それぞれの太極拳と歴史的な順番に分けて紹介をしながら今は構成しています。


でも将来的には五禽戯が一番人気が出るだろうと予感しています。


武術は夜の時間帯などで学校帰り、会社帰りの皆さんの活動に生かされて

今後は主流になっていく伝統武術に多くの人気が集まっていくだろうと思います。


全体的に思うのは、本来の姿に戻ってきている、そんな感じがします。


やっぱり家族の大黒柱のお父さんが元気でないと家族は心配になると思いますし、

お母さんが体の心配があるとお子さんたちも不安になるものです。

子供たちも武術で自衛の技を身につけてイジメ対策、精神修養、元気で健康な体づくりが大事です。

ゲーム脳で体が弱くなって 目が悪くなって、大音量の音楽の聞きすぎで耳が悪くなっては

実際の生活では勉学にも打ち込めなくなれば明るい未来が望めなくなります。


多くの皆さんがそれぞれ自分自身にピッタリと合った項目を行い、

生涯の自分自身の心身と技のレベルアップをいつも楽しみながら元気なライフワークを過ごして頂きたいと願っています。

日本の歴史でも大きく振り返ると、明治時代に欧米文化をアジアでいち早く取り入れて今日まで発展させてやってきました。

今は韓国も台湾も中国大陸でもどこでも欧米文化が浸透しました、

もうこのあたりで再びアジア東洋文化を見直して、文化にあふれた豊かな生活を楽しんでいくのがベストだと思います。