思えば自分は一時期、ある一流ホテルで仕事をしていたことがあり、ビジネス感覚を肌で理解していたことがありました。
武術界では「情の世界」も大事なので、いろいろと両面から考えることも多くありました。
ふと有名なマーケティング理論の書かれた本を最近読み返して見て、思うことがあり、その一文を紹介します。
「商品のポートフォリオ」とは、
米GE社に対してマッキンゼー社とボストン・コンサルティング・グループ社が経営管理手法として導入して成功したプロダクトミックス技法である。
「スター」「金のなる木」「問題児」「負け犬」
「スター」
商品の魅力度が高く、シェアの成長度も高い。
将来的に需要が増大してくる成長商品群である「明日の担い手」であり、いずれ「金のなる木」である。
「金のなる木」
これは「今日の担い手」であり、シェアの成長度は低くなっているものの、今日の稼ぎ頭である。
売り上げ高 粗利から見ても、全体の中で多くの部分を占めている重要な商品群である。
「問題児」
シェア成長度が高いものの、商品の魅力度が低い。
多くの期待を望めない商品。
「負け犬」
投資をしていくのが困難で、成長も望まれず「過去の栄光商品」とも言われる。
ほぼそのライフスタイルが終わった商品群で「未練商品」や「社長の趣味商品」とまで呼ばれる。
全ての商品にはライフスタイルがあり、絶えずポートフォリオを組まねばならないことである。
将来を見据えながら、商品の入れ替え、商品の多角化を進めていくべきである。
とっくにライフスタイルを終えた商品は、できるだけ早く撤退しないと、企業の足を引っ張るばかりである・・
私は、これ(商品)を「自分自身」へいつも置き換えて考えてきました。
特に重要視しておきたいのは、
千年銀杏のような大木でも小さな芽から大きくなってきた、ということ。
人も誰でも、物事は何でも「0」からスタートしてきたのです。
期待が望まれていないのなら、期待を振り向かせてやる、という思いと
誰も知られないところでのコツコツとした努力の積み重ねが
華やかな「金のなる木」や「スター」の存在に己を押し上げるのだと思うのです。
人間は大脳が発達し、智慧と工夫を活かし努力ができるものですが、
それを怠って「脳力」を使わないと機械のような人間になっていくようです。
今の世の中では世間でも こういった商品と同じように人間も扱われていくようになってきたのかも知れません。
やっぱり「努力」は大事、だと思います。