私は日々新聞を隅から隅まで読むのが好きです。

日本経済新聞が好きなのですが、今日の新聞の「働くニホン~現場発~」というコラムがなかなか面白かったので引用します。



「働くニホン~現場発~」サブタイトルに「さらば丸投げ上司」「組織結び 背中で成長を語れ」とありました。

海外で経営学修士MBAを取った大手銀行の新事業企画チームのリーダー。

いかにも腕利きの上司に映るが、部下の三十代行員は「とてもやっていけない」と悲鳴を上げる。

「細かいことも資料にしてメールで送って」と命じ、部下が血眼で作った文書はそのまま上役にあげて判断を仰ぐ。決定の伝達もメール。

「失敗の責任逃れしか考えないのか」チーム員はあきれ顔だ・・・



「多重債務に悩む」

「処理方よろしく」とメール発注ばかりの「丸投げ上司」


理解も判断もできない「決めない上司」

彼らも悩む。

ある大学教授は現代のミドルを「多重債務者」と呼ぶ。

短期の成果が問われるばかりでなく、法令順守や人材育成の責任も。

次から次へと債務が重なり、身動きがとれない。役割を見失い、無力感を抱くミドルをどう目覚めさせるか・・



これを読みながら、たくさんの今までの出来事が頭をよぎりました。



私自身がこういう人たちに感じるのは、

「多重債務者」のミドルは、先ず整理が仕切れていないことに問題があります。

整理ができていない状態で、分析力・判断力が鍛えられていないから、更に「実行力」がない、といえると思います。

人任せにして「意思」の力が育っていないから決断もできないし、会話による伝達も苦手なのかも知れません。

私のちょうど少し上の世代にはずいぶんと多い気がします。

思い出せば、かつての自分が作った論文の資料内容を横取りされ、勝手にその人の手柄にされてしまったことがいくつかありました。

自分の力で作ったものは何回も作ることのできる「強み」があります。

他人に多くを依存してきた人は、己の能力を高めることを怠った結果の現在だと言うことができます。

そういった人が上に立てば、下はどんどん駄目になるのが見えています・・


これが日本で最も読まれている今日の新聞のトップに書かれている記事だと思うと、かなり「ぞっ」とする思いがあります。

誰が日本を駄目にしたか、とか 日本の未来が不安だ、とかの元凶が解るように思います。



無責任な人間が多いのも、人間不信になることも、この世代に問題があったのを教えてくれる記事でした。

自分は幸い、今やこういった方々と一緒に仕事をすることはほとんど少ないので、感じたのは直感でこういった記事になる数年前には予測して動いていたのを気付きました。


一番初めに飛び立った鳥は、一番初めに目的地に辿りつく、といいます。

鳥は自分の羽で飛ばねばなりません。

「多重債務者」ミドルたちよ、未来を良くしたいのなら、

「債務」を自分で判断して減らし、必要なできることを実行し 虚像のプライドを捨て去って、

自分の力で勝負できるように一からやり直せ、とエールを送りたいと思います。


実はこの世代が「メタボリック症候群」が一番多く「債務=内臓脂肪」 と置き換えても納得がいきます。