中国武術協会のウェブサイトより


http://wushu.sport.org.cn/home/wlkd/2007-05-29/121549.html


中国オリンピック委員会と北京五輪組織委員会は


2001年7月に北京五輪招致を果たし、


同年12月には「武術」をオリンピック正式種目化へ申請を出しました。



そこまでは順調に進んでいるように当時は感じ、


そのまま実現が可能だと、信じていた組織や団体が多かったようです。



時代は常に流れ変化しています。


かつてのテコンドーが仲間入りできた時と、現在では、


国際情勢も政治経済の面でもかなり変わってきています。



それに、「その流れ」に載せてもらったばかりなのに、


飛ばしすぎた疲れが最近は出ているようにみえます。


物事はじっくりと時間をかけて、いいものが作られていくもので、


短期間であわてて作られるものに、


いいものはひとつもありません。




本来は「武術:中国武術」のオリンピック項目化の条件は、


良いものがたくさんありました。



先ずは器具がなしでも始められる事。


寒暖の地域の問題にも影響を受けない事。


競技だけでなく、老若男女が生涯スポーツとして楽しめ、


その役割は健康増進にも効果が大きい事。



など、むしろ他競技よりも秀でている面を持っている分


強みでもありました。



その可能性を発揮することなく、


正式種目化の道を閉ざされたのは、


ひとえに中国武術を広める国際組織(日本では国内組織)の


未熟な運営方法にあったと思います。


サッカーなどの国際組織と比べると、その意識の差は歴然としています。



組織というのは、常に考え方や方針など、すべてにその「体質」が現れています。


やはり中国の武術組織は中国共産党指導の下に置かれ、


基本理念などすべてに影響を受けすぎています。



その結果、国際組織の国際武術連合:IWUFは努力はしても、


それがオリンピック運動を推進する上で適切な活動になっていなかった、


ということができます。




来年は北京五輪が開かれ、武術は特設項目というIOCからの温情で大会を


開催でき「オリンピックへの想い」を持つ方々の夢の実現には協力してもらえました。


http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-10029786612.html



しかし冷静に振り返れば、日本の社会保険庁などの代表される組織もそうですが、


本来コツコツとやれば、できることを、職員が


手を抜いたり、私腹を肥やすことに意識が向いたり、


自分の出世だけを目指す行動などに走り、


本来重要視しなければならないことに、ミスしたことで、


大きなチャンスを自ら逃したのがよくわかります。




正式種目化の再チャレンジは、今東京も準備している、


9年後の、2016年のオリンピックです。


北京五輪で盛り上がらなかった項目は大会後の会議での投票において


「除外」が決まります。



その後に新規の項目の申請を受け付けるという事が既に決まっています。


現在は「ゴルフ」と「7人制ラグビー」が申請に名乗りを上げています。


除外された項目が3つあれば、武術の再申請にも大きなチャンスがあるでしょう。


今の状況から今後、いかに「武術」をメジャーにできるか、どうかにかかっています。



今の私自身としてはライフワークとして中国武術の研究班と武術選手養成訓練チームの横浜武術院の運営、


スポーツクラブでのプログラム作成・指導などで、ビジネス:仕事としての確立は出来ていますが、


これから育っていく若者たちにも夢やチャンスを「武術」で与えてあげたいと思うのです。