前腕タトゥー除去 
今回のモニターさんは33歳女性です。
10年ほど前にタトゥーを入れました。
前腕のタトゥー除去は難しいです。
①他の部分に比べて皮膚が伸展しにくい。
②過度の縫縮により手指の循環障害や
神経の圧迫を起こす可能性がある。
③見えやすい部分なので、キズが
目立たないようにする必要がある。
以上のことにより、前腕のタトゥー除去は
慎重に行なわなければいけません。
左前腕背側に、長さ14cm、最大幅7cmの
龍のタトゥーが彫られています。
他院でレーザーを行ないましたが、
全く変化しなかったということで、
今回外科的切除を行ないました。
横径が前腕の半周程度ありましたので、
一回の単純切除では皮膚が不足して
寄せることができません。
当初は単純縫縮を２～３回に分けて
行なう、分割切除を考えました。
しかし、長年悩んでこられたことや、
１ヵ月後に予定があったため、
「なるべく早い期間で全部消したい」
というご希望がありました。
単純切除では縫縮できないため、
皮膚を弁状に持ち上げて、先端を
移動させて縫縮する皮弁法により
一回切除を行ないました。
（手術終了直後です）
タトゥーの部分と最小限の余剰皮膚を
切除して、前腕の皮膚に過度の
緊張がかからないように縫縮します。
皮弁は、２ヵ所の三角弁を作成し、
それぞれ回転皮弁・伸展皮弁として
移動させました。
（抜糸直後です）
抜糸は１２日めに行ないました。
まだキズが赤く痛々しいですが、
この時期は、ファンデーションや
コンシーラでカバーメイクします。
（術後１２日め：カバーメイク後）
この後は、３～６ヵ月の経過で、
キズは白色に変化して行きますので
もっと目立たない状態になります。
タトゥーは、入れるときには
短時間ですみますが、消すときには
長い期間がかかります。
「最短の期間でタトゥー除去をする」
そのためには、皮弁法の手技を
含めた外科的切除がおススメです。
タトゥー除去をお考えのかたは
まで、ご相談ください。