去年はよく本を買った。

この半年はあまり買わなかった。

そしてまた最近、買い始めた。


女性作家のものが多い。


とくに日本語のものについては、もっぱらそう。


いまは小川洋子の『偶然の祝福』を読んでいる。


彼女たち、いや、語り手の物語なのに、いつのまにかわたし自身の物語であるかのような

錯覚を覚えさせる、そんな語りが好きだから。



今日届いたのは一冊は古書で、

「ドイツ語圏の現代女性作家の素顔」という副題をもつ『女たちは書く』

準研究書的なもの。

目的は、去年亡くなったクリスタ・ヴォルフの年譜をざっとさらうため。


もう一冊は、現代まだ存命中のドイツの作家でウラ・ハーンの『Liebesarten』(愛のさまざまなあり様)

短篇集である。


以前、ここに収められた『蛾』という短篇を邦訳で読んだことがある。

いたく切ない思いをした反面、どこか救われたような、

そんな感覚になった。今度は原語で味わいたいとおもい、新書を購入。



増えていく本。

ものはあまりためないほうがよいというが、ついつい買ってしまう。

もちろん図書館でも借りるけれど、

すぐに手にとれるところに、好きな本があるのがよいから。


昼間、もっと涼しくなったら、鴨川のベンチで読書しよう。