名曲だと知っていて、
これまでは、メロディーラインや優しい滴り落ちるような一言一言の響きが気に入っていて
よく歌っているのが、美空ひばりさんの『愛燦燦』
歌詞はここ
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あらためてこの曲を今回聴いてみてはじめて、歌詞の意味を噛みしめたような感覚になった。
これまでとは違った鑑賞になったように思う。
たぶん自分の人生に触れる部分があったからなんだと思う。
それに、わたしもわずかながら、歳を重ねたからなのかもしれない。
この曲の作詞家は、小椋さん。
作曲家でもあるかれ自身のうたう『愛燦燦』もよかった
とってもあったかくて、優しい。ひとってこんなにまで優しく、語りかけることができるのかと・・・思った。
この歌詞をうたうひとは、人生をすごく達観したまなざしの持ち主なのだろう
人生の節目を迎えるたびに、もしくは一日の終わりに、
ひとは、それまでのいろんな過去たちを俯瞰し、それらを許したり、また、未来たちに思いをはせる。
時間的な拘束や日常の義務感などで、日々、忙殺されてはいるけれど、
一瞬だけでも過去を振り返ってみると、
歌詞でうたわれているような、心の余裕が生まれるのかもしれない
そのひとが、どんな不幸が見舞われたとしても、雨や風、愛といった自然が寄り添ってくれているし、
人間が、哀しいもので、かよわいもので、かわいいものであることを心得ていたなら、
不動の精神で、まわりの世界に立ち向かうことができるのかもしれない。
たとえそのような積極的な意思がなくても、
じっとしているだけでも、ひとは守られているような、安心感を得られるかもしれない。
自分を苦しめてきたマイナスの過去たちでさえも、いまはすぐ近くで
つねに味方に回ってくれているから。
人間の小ささにくわえ、その生かされていることの偉大さ、
そして歌詞にもあるとおり、人生の不思議をうたった歌だと思う。
自分と重ねながらも、自分にたいして距離感をもって接するきっかけになる一曲になるかもしれない。