退職された研究室の先生の引っ越しを最近手伝った。
膨大な貴重書に大型書・・・
物事を極めるということ、
それに一生を捧げる献身さ、
そして、なによりも研究者としての真摯な姿勢・・・
数十箱にもなる段ボールに詰め込まれた先生の本を一冊一冊、
本棚に入れていく。
一冊一冊に付箋がはってあったり、
そのなかでも色あせていたり、
愛着のあるよく手に取った本もちらほら。
こんな古い辞書、いつひくことがあるんだろう・・・
コレクター魂もうかがえた。
モノにもその人の魂が宿っている、そんなことを実感できる体験で、
たんなる引っ越しの手伝い以上のことを教わった気がする。
40数年の大学教員の職をいったん終えて、
しかし、これからまたあらたに精力的にご活躍される先生の様子。
あたらしい門出なので、
がらんどうになった研究室をみたとき、
寂しい気分はしたものの、なんだか応援をしたくなる気持ちがした。
そして、なによりも応援されていると実感したのが、
先生所蔵のご本を数冊いただいたこと。
身が引き締まる思いがした。
失恋してもう一年半・・・
自分にやるべきことが見えてきて、
ほんとうにつらかった時期も峠を越えた気がする。
もちろん、またそのひとと新しい関係を気づきたいと願うものの、
それがたとえかなわなくとも、
どうにかこうにか、前に進んでいける気がする。
さあ、がんばろう。