掬えば手には


瀬尾 まいこ







大学生の梨木匠は平凡なことが

ずっと悩みだったが、中学3年のときに、

エスパーのように人の心を読めるという

特殊な能力に気づいた。

ところが、バイト先で出会った常盤さんは、

匠に心を開いてくれない。

常盤さんはつらい秘密を抱えていたのだった。



普通で平凡いいじゃん!

そう普通が一番いいよ


匠君は人の事は気になるのに、自分自身の事はなかなか話せない


自分がどう見えるかより、相手の気持ちを感じ取って進むことを選べる人。

その場で変わる空気なんかじゃなくて、人の気持ちを読んでくれる人。


と、友達の河野さんは言う


これはある意味しんどいなぁ…

自分の気持ちを抑えて、相手の気持ちを感じとる

しかも、エスパーのごとく相手がしゃべらないのに

心の声が聞こえるなんて


近くにこんな人がいたら、目なんか合わせられないし、近付きたくななぁ


毒舌なバイト先の店長もいつしか、匠君のペースに巻き込まれていくところが面白い


匠君の周りにはいつしか優しい人達がいっぱい


人を優しくしてくれる癒やしの一品本