夜明けのはざま


町田 そのこ




地方都市の寂れた町のある葬儀社「芥子実庵」

仕事のやりがいと結婚の間で揺れる中、親友の自死のみ知らせをうけた葬祭ディレクター

元夫の恋人の葬儀を手伝うことになった花屋

世界で一番会いたくなかった男に再会した葬儀社の新人社員

夫との関係に悩む中、元恋人の訃報を受け取った主婦


死を見つめることで、自分らしく生きることへの葛藤と決意を力強く描く



どの章も重い内容だ

亡くなった人が最後にお世話になる葬儀社

そこで働く人達にいまだに古い偏見を持った人がいるとは驚き


最近は香典辞退の家族葬が多いが、御寺さんのお布施が高額なのには驚く


本書の素敵な言葉

一緒に生きていくために大切なのは「しあわせな瞬間」だけでなくて、「相手のしあわせを考える時間」も大事


死はすべての生きものに平等だと言うけれど、しかし死を纏う(まとう)衣には、確実に格差かある


この仕事を続けていく為、恋人と別れた真奈

この選択は…

私だったら結婚を選ぶかもしれない

彼女は仕事を選んだ

自分の仕事に誇りを持ち、周りの人達から信頼されている

結婚することは最終手段ではない

結婚によって縛られる不自由さは沢山ある

よく考え抜いた結論なら、応援したい


葬儀社の仕事、気になる方はぜひ!