面会ついでに最近の母の様子を係の方に聞くと、「いつもと変わりないんです」と、おっしゃる

「認知も進んでる様ではないし…」


「ただ、入居ひと月は皆さん、環境変化で悩まれます

が、次第に皆慣れてきますよ」


慣れる…

それは裏を返せば認知が進んで状況がわからなくなる事を言うのか


流れに従順な者はいつしかそうなると言える

人にもよるけど


いずれはそのままでも認知も進むであろうし…



高齢者の一人での生活は厳しい、誰かのサポートが必要だ


家族間のお世話も無理が出たり、お互いの衝突もある


そうなると、やはりプロの介護施設を頼る


良い介護施設を選ぶ事と、そして家族は出来るだけ施設と本人と連絡を取り合う事が大事だと思う


母の居るところと私は車で40分の所に住んでいる

何かあれば車を走らせ、すぐに行ける


今母は、充分な介護を受けている

医療介護も手厚い


実家で生活していた以上、今母にとっては楽な暮らしをしている


私達子供は、母の認知進行に逆うように電話をかけて

母の声の状態を聴く


実家で一人暮らしていた時より頻繁に


それが今の私達の出来る事だと思う


介護施設のスタッフの顔を覚えて、仲良くなり、母の様子をチェックしたい


施設の方は嫌がるかもだけど、入居料金を支払っている利用者の家族として、決して入れぱなしにはしたくない


母が決断した事、それは私達の態度や行いが母にそうさせるようになったかもしれない


だけど、最近の母との電話や状況を見て、実家一人暮らししてるよりも、ゆとりを感じる

服好きの母は、持ち込んだ服で今まで出来なかったコーディネートしていた


96歳頑張ってる!


知り合いが多い場で、毎日同じ話の繰り返しかもしれないけれど、母が楽しく過ごしてくれる事がなによりも私は嬉しい


限りある命、何処で過ごすのか


母の決断は


そして私達の方が母に見捨てられたのかもしれない。


そう思う事で私は少し心が軽くなった気がする。