琥珀の夏

辻村 深月




かつてカルト集団として批判された団体の敷地から

子供の白骨が発見された。

弁護士の法子は、遺体は自分の知る少女ではないかと胸騒ぎを覚える。

30数年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と隠された罪があふれだすー。



以前からずっと読みたいと思っていて

だけど、読むには重い気がして…


それなに今夏、図書館で巡り会った


昔も今あると思うが、ある教会が夏休み中だけの子供達だけのお泊まり会

信者でなくても、誰でも参加出来て、プールやら劇場やらと子供が楽しめる企画がいっぱいあった

ほとんどは遊びが主体


本書は少し似てるがまた違う

ここでは、信者である親と子は別々に暮らしている

そして夏休みに外部の子供達を勧誘して、そこで生活してる信者の子供達もいっしょにお手伝いをする


小学4年生のノリコはクラスの人気者のユイに誘われて参加する

そこ「ミライの学校」で、そこで暮らすミカと友達になる


本書のノリコを読んで私の子供の頃を思い出した

子供の頃は人に話しかけるのが苦手で、おとなしい子供だった

ノリコみたいに賢くはないけれど、よくわかる


「ミライの学校」の子供は親と年に数回しか会えない

それはおかしな話だ!

育児放棄じゃないか

信者の親はイヤなら退会出来るが、子供は親に従うしかない


そしてその中で、ある日事件が起きる


数年後その施設跡で子供の白骨が発見された


ミステリーなのか?

いやいや、違う、それだけでは終わらない


子供の不安定な心、親を思う恋しい気持ちなどを貯め込めて、覆い隠す


キラキラと輝く子供時代を奪っていいのかと思う


数年後ノリコは弁護士となり、忘れていた

「ミライの学校」とかかわる事にる


あの会で親切にして貰ったミカちゃんは…


読みどころ満載、読後はウルウル


ぜひ一読を!