猿の見る夢

桐野 夏生





赤くグロテスクな表紙にドキっと。
この本の主人公、還暦、定年、老後。
夢見た一流の人生が始まる、はずだった…

これまでで一番
愛おしい男を書いた。
桐野夏生さんは言う

59歳、プチエリート生活を謳歌している
主人公、薄井正明

嫁、成人した子、十年来の愛人もいる

なんともまあ、勝手気ままに生きてる

ある日帰宅して待っていたのは、妻が呼び寄せたという謎の占い師。
この女が指し示すのは、栄達の道か、それとも破滅の一歩か…


いいおじさんなんだけど、考える事が幼くて憎めないところがある

そして、気持ちの変化がよくあり、今考えてた事がコロコロ変わるので面白い

実家母の介護、死、相続問題、よくあるある話を
リアルに書かれている

この世の中、こういう考えの男性は人生の何パーセントいるんだろうか…

私の周りにはいない…と思う…が…


そして、これは本当なんでしょうか
日光東照宮にある、見ざる、聞かざる、言わざるの他に幻の四猿があるって事…