塞翁の楯
今村 翔吾
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、
圧倒的な戦国小説!
今回のこの作品、素晴らしく面白い‼️
戦国時代、主役は穴太衆
お城の石垣を積む職人
穴太衆は紙に一切の記録を残さない
全て頭の中で図面を引き、それを決して外に漏らさない
一子相伝、全て口伝として、技術の漏洩を防いる
穴太衆の祖は塞の神の加護を受けて、神に次ぐ者の意として「塞王」と読んでいる。
そこから、当代随一の技を持つ者が塞王の称号を名乗ることになっている
依頼があれば、昨日の敵でも出向く
「懸」(かかり)と言って
戦況の最中に命懸けで壊れた石垣の修復をする
ピタリとはまる石と石
「千年保つ石垣を造れてようやく半前」と言う
その相反する「矛」鉄砲
種子島からポルトガル人によって持ち込まれ、国友村の鍛冶屋の技術力で大量に出来たもの
矛と楯の技術、技、お互い敵同士となっても
相手を尊敬し、相手がどう言う戦略で来るか常に先を見る
穴太衆の技術は現在残っている石垣を見れば頷ける
石垣積みファンが沢山いる
この本を読んで石垣を見に行きたくなった
ただ、今現在起こっているウクライナとロシアの戦争がかなりダブリ…
読み進めば進む程辛かった…
戦をなくす目的でお互いに最強の物を造り出し、
乱世の時代に常に平和な泰平の世を願う人々
今逆戻りして、なんて世の中だろう