「我が産声を聞きに」
白石一文
2021年7月発行
コロナ禍の家族を描く直木賞作家の最新作
妻47歳…英語講師
夫54歳‥大手電機メーカーのエンジニア
娘20歳‥大学生、独り暮らし
生活にゆとりがあり、老後の金銭的な心配もいらず
取立てて悩みも無い羨ましい夫婦
ある日夫から突然話された事
「自分にガンが見つかった
そして、好きな人がいる」
と、言って夫は出て行く
何これーーーー





勝手な

そう
妻の立場から見ると勝手よ






その続きはこの本を読んで下さい
…もう少し
夫は仕事を辞め、好き人の所に転がり込む
妻は最初は夫の理不尽な態度に怒り、苛立つ
が、独り暮らしも次第に馴染んでくる
もうこれ以上は書けないので…
白石一文さんならではの本である
「君がいないと小説がかけない」
これはほぼ自叙伝的な本だそうです
これを読むと、彼がこのコロナ禍で何を大切にしたいか少しわかる気がする
生活、家族の為に少し我慢をしてきた事、これからは自分の為に生きようかな…
でもそれが出来る人って何人いるだろう

普通の人はまず出来ない
白石一文だから、今出来るのかな
いやいや

これは願望もあるよね
妻の立場として私だったら
突然言われると途方に暮れるけど
住む家もあり、老後資金もあり、介護しなきゃいけない親がなきゃ、もう自分の好きな道を進むしかないね
チャンスかも



開き直ってしまいそう

そんな自分に冷たさも感じますが…