道教の仙人で、南極老人星と呼ばれている星の化身とされているよ。
「南極老人星」 という星は、南の空の低い場所に現れる星じゃ。
南半球では見つけやすい星じゃが、北半球では見つけにくい星じゃ。
中国では、この星を見たら長生きすると言い伝えられてきたそうな。
寿老人は、長寿を授けてくださる福神様じゃ。
家庭円満、福徳円満といったご利益もさずけて下さるよ。
穏やかな表情で酒を好み、長い髭をたくわえ、不死の霊薬の入った瓢箪を吊るした杖を携え、不老長寿の桃を持ち、長寿と自然との調和の象徴とされる牡鹿を従えているよ。
手には杖や巻物、うちわを持った状態で描かれることも多いようじゃね。
よく、福禄寿と混同されることが多いようじゃね。
どちらも中国の道教にルーツを持つ仙人がモデルで、南極老人星の化身とされているよ。
両神とも、七福神の一員で、健康長寿の神様として知られており、長いひげをたくわえた老人の姿で、巻物をくくりつけた杖を持って描かれることが多いね。
いくつかの違いがあるよ。
寿老人は 頭巾をかぶり、不老不死の薬が入ったひょうたん、桃、うちわなどを手に持ち、白い鹿を従えているね。
一方、福禄寿は 背が低く頭が非常に長く、経巻を手に持ち、鶴や亀を従えていることが多いよ。
福禄寿の長い頭には「知恵者ほど重い頭を垂れるべき」という意味が込められているとも言われているそうな。
寿老人は鹿を、福禄寿は鶴や亀を従えている点で、一目で区別できるよ。
動物を従えていない像の場合は、頭が異常に長い方が福禄寿と覚えるのが簡単じゃよ。
寿老人は、主に長寿延命、富貴長寿のご利益があるとされているね。
福禄寿は、「福(幸福・子孫繁栄)」「禄(財禄・立身出世)」「寿(長寿)」の三つのご利益をもたらすとされ、子孫繁栄、金運、招徳人望などにも御利益があるそうな。
そのため、寿老人の代わりに、吉祥天か猩々が七福神に入ることもあるようじゃ。
吉祥天はヒンドゥー教において、繁栄の女神とされたラクシュミーを仏教が取り入れて誕生した神じゃ。
猩々は猿に似た姿をしている中国の霊獣じゃよ。
そういえば、昔オランウータンを猩々、チンパンジーを黒猩々と呼んでいたね。
まさか、チンパンジーが七福神に入ることはないじゃろう。