フィンガーレイクの続きじゃよ。

 

この地域には昔から、俗に言うアメリカインディアンの集落があったそうな。

 

東側から、モホーク族、オネイダ族、タスカローラ族、オノンダーガ族、カユーガ族、セネカ族の6部族じゃな。

 

 

これらの6部族が同盟して、イロコイ連邦を作っていた。

 

別に種族内で、いつも色恋沙汰が絶えないわけじゃないよ。

 

 

1775年4月から1783年9月まで、アメリカの独立を求める人たちが、イギリス本国と戦ったアメリカ独立戦争は有名じゃね。

 

日本では田沼意次が老中となり、蝦夷地にロシア艦が現れた頃じゃね。

 

この時、イロコイ連邦の中のオネイダ族とタスカローラ族は、独立を求めるアメリカ側に付き、他はイギリス側についたんじゃ。

 

 

アメリカ、イギリス双方からの甘い誘いに、純朴なイロコイ連邦の人たちは、踊らされたんじゃな。

 

その結果、イロコイ連邦内の内部闘争になってしまったんじゃね。

 

それでも、彼らは勇敢に戦ったと記録されているよ。

 

 

独立戦争はアメリカ側の勝利に終わったね。

 

1783年に終戦のパリ講和条約が結ばれたね。

 

しかし、この講和条約では、イロコイ族を含むインディアン諸族は顧みられなかったよ。

 

イロコイ連邦は、支配していた地域の大半をアメリカに譲ることが、一方的に決められたそうな。

 

しかも、1779年6月から9月まで、ジョージ・ワシントンが率いる大陸軍のジョン・サリバン少将は、イギリス側についた部族の土地を攻略して、50近くの村が焼き払われたそうな。

 

これをサリバン遠征と呼んでいるね。

 

イギリス側に付いて戦争に敗北したイロコイ連邦の種族は土地を取り上げられ、数百エーカーもの土地が大陸軍兵士たちに売り払われたそうな。

 

独立派に付いたオナイダ族とタスカローラ族も、1785年のハーキマー砦条約で土地の譲り渡しを州政府に強いられたんじゃ。

 

それ以後も、1788年にオノンダーガ族とオナイダ族、1789年にカユーガ族、1797年にモホーク族が、州政府との個別条約で土地の譲り渡しを、強制的に認めさせられたそうな。

 

いつの世も、「勝てば官軍」が横行するんじゃね。

 

静かな美しいフィンガーレイクスにも、醜い歴史が隠されているんじゃね。