今年の2月13日のブログに、愛猫ナマズのことを書いたが、読んで下さったかな?

 

今年に入ってから体調がすぐれず、2月からは毎週点滴を受けていた。

猫缶もあまり食べず、好きだったカツオやマグロなどの刺身も跨ぐようになったよ。

病院に行くのも、初めのうちはおとなしくしていたが、だんだんと嫌がるようになってきた。

先週の14日に点滴を受けた後、ずっと寝ていることが多くなってきたんだ。

 

去年から、脚がおぼつかなくなり、診て貰った結果、腎臓が悪化していると診断された。

トイレまでは行くが、トイレを跨いで中に入ることができなくなり、床の上に粗相をするようになったんだ。

自分でも努力をしているのに、どうしても粗相をしてしまうことが申し訳ないといった顔が可愛かった。

猫には珍しい、どこかとぼけた、キョトンとした顔つきなんだが、恥ずかしそうに垂れ目になったよ。

 

猫用のおむつがあることを知り、それを着けたらとても喜んだ。

おむつの付け替えの時には、じっとおとなしくして、むしろ喜んでいるかのような態度だったね。

昨日、そのナマズが死んだよ。

今月1日に誕生日を迎えて、19歳だった。

 

朝10時頃に、隣に住む長女が見に来た時には、顏を上げた。

わしが、午後2時頃に体に触ったら、既に硬直状態だったよ。

 

わしの妻も、涙を流して悲しみ、日記に「ナマズが虹の橋を渡った」と書いた。

牙に炎症が起きて、固いものは食べられなくなったので、柔らかなゼリー状の猫用のおやつを食べていた。

そんな柔らかい食べ物の時でも、顔をゆがめ、歯をガリッガリッと鳴らしながら、ゆっくりと時間をかけて食べていたよ。

 

13年前に、ここへ引っ越してきた時に、油断をしてナマズを外に出してしまったことがあったよ。

殆ど外に出たことが無かったので、慌てて追いかけたら、彼は隣の家に逃げ込み、フェンスの隙間から戻ろうとした。

ところが、太った自分の体形を自覚していなかったのか、お腹がつかえてしまい、フェンスに宙ぶらりんになって、哀れな声で助けを呼ぶ始末。

無事に戻れたのは良かったが、その無様な姿にみんな大笑いしたよ。

本人(?)は、恥ずかしそうにしていたね。

 

この時の体重は7kg近くあったが、先週、病院での計測では3kgを切っていた。

背骨の周りの肉が落ちてしまい、もしも白黒の艶だけは保っていた毛が無かったら、ミイラと思われただろうね。

 

若かった時に、近くの年上の雌猫が訪ねてくると、

「俺は、強いんだぞ!」

と示威するかのように、ガラス戸に体当たりをした。

訪ねてきた「グレイ」ちゃんは、

「何よ、若造のあんたなんかに、興味ないわよ!」

と言いながら、毛づくろいをしていたよ。

 

フェンス事件も、体当たり事件も、写真を撮っておかなかったのが残念だね。

 

19年間、家族の一員として、一緒に生活し、楽しい話題を提供してくれたよ。

ありがとう、ゆっくりと虹の橋を渡っておくれ。

おまえの骨は、ケースに入れて保存するし、位牌も用意したよ。

これからも、ずっと一緒だよ。