「きょとんとした」とか、「きょとんとして」とか、よく使うよね。
ある辞書には、
「びっくりしたり、事情がのみこめなかったりして、目を見開いてぼんやりしているさまを言う。」
用例 「突然声をかけられてきょとんとする」、「きょとんとした顔」
と書いてあった。
また、別の辞書には、
「あっけにとられているさま」
とか
「ぽかんとしているさま」
とか説明されているが、「あっけ」とか「ぽかん」とかって何だろう。
調べて見たよ。
「あっけ【呆気】」 とは、多くは、「あっけにとられる」の形で、意外な事に出会い、驚きあきれる状態を指し、用例として、
「突然走り出した彼をあっけにとられながら見送った」
と書いてあった。
中が空洞の空虚なものを叩くと「ぽかん」という音がするので、そこから転じて口を空洞に開けて唖然としているような状態を「ぽかーんとする」と言うのだそうな。
「きょとん」 は、漢字で「聵由瞪」と書くんだね。
「聵」はキと読み「事の次第が分らない、訳が分らない」こと。
「由」 はヨウと読み「理由、原因」を表現するときに、名詞や形容詞と動詞との間をつなぐ助詞として使われ「~なので」の意味なのであるそうな。
「瞪」 はトンと読み「目を大きく見開く、目を丸くする」の意味とのことじゃよ。
つまり、キョトンとは、「聵由瞪」 が訛った言葉であり、直訳すると「訳が分らないで、目を丸くしている様子」 のことであり、これがこの言葉の語源なんだそうな。
普段、何気なく使っている言葉じゃが、語源を知ると「きょとん」としてしまうよね。