先日、

「のっぴきならない事情で休ませて頂きます」

という会話を耳にしたよ。

最近の、訳の分からぬ略語や和製英語が飛び交っている中で、逆に新鮮な感じを覚えたよ。

いい響きだね。

 

「のっぴきならない」の由来は「退き引き」なんだよ。

「退く」は、普段は「しりぞく」と読むが、「のく」とも読む。

 

小林一茶の

「雀の子 そこのけ そこのけ 御馬が通る」

でも、使われているよ。

 

「引く」も、合戦で不利になった時に

「引けぇっ!」

と号令するように、これも退くことを意味しているよね。

 

だから、「のっぴきならない」は退くことも引くこともできない、どうすることもできないことを意味するんだよ。

「いかんともしがたい」、「八方ふさがり」、「袋小路」などが類語として使われているね。

 

今、世界では戦争が行われている地域があるが、本当に「のっぴきならない」事情で戦争しているのだろうか。