「……あ、これは完全にアウトだな」と。
両足。
しかも指で押したら、
ちゃんと凹んで、戻るのが遅いやつ。
正月あるある、
お酒・塩分・夜更かしのフルコンボ。
身体って、本当に正直だ。
さすがに少し笑ったけれど、
同時に
「ああ、ちゃんと今の自分なんだな」
とも思った。
がんになり、
ステージ4だと告げられた。
生きていく力が、
目に見えて弱っていると感じていた、
そんな時期だった。
最初は気のせいだと思っていたけれど、
時間が経つほど、
それははっきりしてきた。
これは誰かを責めたい話じゃない。
調べてみると、
同じような経験をする人は
少なくないらしい。
病気や大きな出来事をきっかけに、
実際に、離れていく人がいる。
それ自体は、
決して珍しいことではないそうだ。
人は、どう声をかけていいか分からない時、
何もできないと感じた時、
無意識に、その場から離れてしまうことがある。
それは冷たさというより、
弱さや怖さに近いものなのかもしれない。
そんな中で、
変わらずそばにいたのは……
子どもたちだった。
何かをしてくれるわけでも、
正解の言葉をくれるわけでもない。
ただ、離れなかった。
それだけで、
十分すぎるほどだった。
病気は、
人を選別するものじゃない。
ただ、
「何が残るのか」を
静かに浮かび上がらせるだけなんだと思う。
両足が浮腫んで始まった今年だけど、
心の中は、案外すっきりしている。
減ったものより、
残ったものを。
まだ、
込み上げてくる力は正直弱っている。
それでも、
もう一度花を咲かせたいという気持ちは、
今も変わらずここにある。
今年の始まりに、
そう思えたことを大事にして。
今年の終わりには、
今より少し、
良い世界が見えているといい。

