手話で自己紹介
2016・11・5~愛媛・松山市~
とっても、とっても、いいものを見た。フジグラン松山であった地産地消フェアでのライブ。MC中、萌景がまさにサプライズだ。「みなさん、こんにちは。アボカド大好きな大本ほ・の・かです。よろしくお願いします!」。新レギュラーの佳歩にマイクを持ってもらって、両の手のひらを使って、いつもの萌景スマイルを浮かべながら手話で自己紹介したのだ。本当に手話ができるんだ…。驚きとともに、感動が心のなかに広がっていった。
実はライブ前、萌景が教えてくれていた。「きょうの1部のライブの時にね、耳の聞こえない男の子がおったんよ。手話で話したんよ」。午前中にあった地元アイドルフェスタに、耳の不自由な男の子がライブに来ていたという。ライブ後、現状を瞬時に理解した彼女は手話で男の子と会話をしたんだそうだ。「楽しかったよ」。萌景が手話??うれしそうに話す推しを見ながらも、半ば信じて、半ば信じていない自分がいた。でも、実際に手話をする姿を目の当たりにして、ダメな推しだな…と反省した。
悔しさが手話取得のきっかけになった。約2カ月前、耳の不自由な男の子と母親に出会った。手話で会話する親子を見て「何を話しているのか、全然分からなかった…」という。「めっちゃ悔しかったんよ」。メンバーも認める、負けず嫌い。書店で手話の本を購入し、独学で勉強を重ねた。「いろんな人と、いろんなことを話したい」。手話マスターも、その強い気持ちの表れのひとつだった。
「みんなのうた(だったかな??)の曲なら、手話できるんよ」。チェキ撮影後のフリータイムで、萌景が歌ってくれた。いつも、ニコニコ笑っている印象の強い彼女。最近では、ゲストのアーティストにも物怖じせず、持ち前の「いじり」を発揮し、キャラが定着しつつある。そんななかでかいま見た、もう1人の大本萌景。15歳が約20秒に込めた思いを感じて、その場にいられたことの喜びに浸っている自分がいた。いつか、その曲の手話を披露してほしいなあ。