夢に向かっての旅立ち | フーテンの横チン

夢に向かっての旅立ち


2015・12・28~愛媛・松山市~
 温かかった。愛の葉ガールズのサブリーダー・田中咲葉良の卒業式が養下集会所であった。26日の卒業コンサートの2日後。その余韻が残るなか、アットホームな雰囲気に包まれながら行われた。先にメンバーが入場した後「本日の主役」が登場。ファンから、たくさんの拍手を受けながら、メンバーの輪の中心に立った。

 最初はリーダー・きよらからの送辞。愛の葉の同じ1期生。デビュー時から楽しいことも辛いことも、ともに分かち合ったきた仲間からの言葉だけに、熱い思いがグッと伝わってきた。3年間の思いがたくさん詰まった言葉を、咲葉良は後ろで噛みしめるように聞き入っていた。

 佐々木社長からの卒業証書授与。神妙な表情で聞いていた咲葉良も、卒業証書を受け取ると、笑みが広がった。佐々木社長がジョークを交えながら、デビュー当時を振り返ると、とて恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべていた。親心が伝わる、いいメッセージだった。

 咲葉良からの答辞。これまでの思い出やメンバーへの感謝の思い、そして、これから目指す夢の話。言葉をひとつひとつ、大事につむぎながら読みあげた。彼女の口から出る言葉を聞いていると、本当に卒業するんだなと思うと、さみしくなった。

 そして、合唱。愛の葉のオリジナルソング「卒業」を、メンバーはもちろん、ファンも立ち上がって、いっしょに歌った。

 卒業コンサートの時にも聴いたが、歌声にのせられる思いはまったく違うように感じた。咲葉良自身、時おり笑みを浮かべながら歌っていたが、やっぱりさみしそうな表情だったな…。

 卒業式を無事に終えると「元アイドル」咲葉良が私服に着替えて再登場。ここからはファンといっしょに、鍋を囲んでワイワイ騒ぎながらの食事会だ。メンバーが一列に並んで「乾杯!」とあいさつした。

 ホッとしたんだろうな。咲葉良は各テーブルを回って、ファンにあいさつ。思い出話で盛り上がっていたが、自然な笑顔で満ちあふれていた。いい表情だな。

 なごやかな雰囲気のなか、時間が流れるなか、前に立った咲葉良は山下マネジャーに振られて、ソロで「木綿のハンカチーフ」を歌った。卒業コンサートの時にも歌っていた曲。2日前の晴れの舞台が一気によみがえった。

 1番を歌い終えると、咲葉良は各テーブルにいたメンバーを呼んだ。振りつけを交えながら、みんなといっしょ楽しそうに歌っている咲葉良を見ているだけで、自然と笑顔になれた。

 卒業式前に、ファンみんなで書き込んだ咲葉良へのメッセージ入りの旗が咲葉良に贈られた。メンバーのイメージカラーの手形をはじめ、咲葉良のイメージカラーの黄色の手形がいっぱい。そのなかのたくさんのメッセージを、咲葉良はうれしそうに読んでいた。

 最後に、在ガールズからの歌。NEWSの「CRY」を、ファンといっしょに歌った。夢に向かって巣立つ咲葉良へのメッセージが、その歌詞に込められていた。今後は女優を目指すという。待ち受けるものは決して楽な道ではないけれど、愛の葉で積み重ねたものが生きるはずだ。

 楽しかった会も終わった。帰りの玄関口で、咲葉良はファンに感謝の言葉を告げ、見送っていた。自分はあえて「卒業おめでとう」とは言わなかった。だって、彼女は夢への途中にいるから。胸のなかにある思いが形となって実現した時「おめでとう」と言いたいと思っている。また、どこかで会えるはず。だから、ハイタッチしながら「またね」と告げた。咲葉良、大きく羽ばたけ!