本格的なマイクデビュー | フーテンの横チン

本格的なマイクデビュー


2015・11・7~愛媛・東温市~
大きな一歩前進だ。愛の葉ガールズはハタダお菓子館で開催された「ハタダ栗タルト祭り」に出演した。午前中にあった1部のライブ。MC後の「恋の魔法」の時、研修生のほのかがマイクを持って前に出た。ふだんはバックダンサーだが、きよらや美紀ちゃん、理梨花の3人といっしょに、笑顔でダンスした。

 マイクを持つこと自体は初めてではない。たとえば、イベントが2カ所に分かれる時には、正規メンバーとともにマイクを握り、歌って踊っているのは何度も見たことがある。だが、この日は状況がまったく異なる。諸事情で欠席した未唯以外の正規メンバーがそろっているなかでのマイクだったからだ。咲葉良や莉緒がステージ裾で手拍子している。だから、研修生のほのかが歌っていること自体が特別な出来事だった。

 そういえば…。イベント開催前のリハーサル。「恋の魔法」の振りつけの確認の際、ほのかがマイクを握っていた。いつもは、研修生の彼女がステージにどの程度、立てるのかを確認しているのだが、この日の光景を見て、もしかして…とは思っていた。「咲葉良とか、正規メンバーを押しのけてのマイクだからね。実力でマイクを勝ち取ったっていうこと」。佐々木社長の言葉を聞いて、自分のことのようにうれしかった。

 ほのかは今夏、愛の葉に加入したばかりだが、8月の城山公園での松山まつりで愛の葉eggすの衣装を着て、いきなりステージデビューした。ちょっと早いんじゃないか?なんて思っていたけれど、以降の彼女のダンスを見ていると、素直に納得できた。この数カ月で愛の葉のオリジナル曲のほとんどを完ぺきに踊れている。正規メンバーよりもいいダンスをしているんじゃないかと思うことも少なくない。どれだけ、1人で練習を重ねてきたのか、容易に想像できる。だから、この日の「マイク獲得」は自然な流れなのかもしれない。

 本格的なマイクデビューだね。ライブ終了後、ほのかにそう聞いてみると「うん。ダンスの先生や、みんなに300点って褒められた」だって。まあ、300点は誇張しているんだろうけど、うれしそうな表情を見て、よかったなって思った。この1カ月で、ダンスにも余裕が出てきた気がする。たとえば、この日の「君☆好き」。最後に両の人さし指を前に向ける振りつけがある。真正面で撮っていると、ファインダー越しに目が合った。

 通常なら、そのままの振りつけで終わるところだが、最高のサービスを見せてくれた。両手をピストルに見立てて「バ~ン!!」と撃ってきたのだ。大きく口を開けて笑顔。ほのかは研修生だ。いい意味で心に余裕がなければ、こういうことはできないはず。すぐに両手を元の位置に戻したから、ほんの一瞬だったけど、写真を撮る身として、そして、ほのか推しとして、めっちゃうれしい瞬間だった。いつも、ありがとう。

 午後の2部では、またまたうれしいことがあった。なんと、前髪を上げてのデコ出しで登場したのだ。おそらく、ライブでは初めての髪型。8月の松山まつりの物販中にデコ出ししている彼女を見たのが初めてだったけど、以降のライブでは見ていなかった。個人的には好きな髪型だったから、デコ出しはしないの?って聞くと「似合わないからしない」って言っていた。

 いつか、また見てみたいなあって思っていた。久しぶりに見て、やっぱり似合っていると感じた。デコ出しすると、いい意味で表情がスッキリして映るしね。「いついつまでも」の時にもマイクを握った。小雨も降って、ライブ中は曇り空だったが、イキイキと、そして堂々と笑顔でダンスする彼女はとても輝いていた。まぶしいなあ。

 最後の「虹色マジック」。終わりのほうで、咲葉良がいきなり、ほのかをおんぶした。予期せぬ出来事だったんだろうけど、彼女はとても喜んでいた。この時、ほぼ横で撮っていたが、カメラに気づいて、手を振ってくれた。明るくて、愛きょうがあって、笑顔がとても似合う子を、佐々木社長は「努力家」と評価する。今後も「恋の魔法」を歌う時はマイクを握るという。正規メンバーに向けて、14歳はまた、階段をひとつ上がった。