永遠の不良少年 | フーテンの横チン

永遠の不良少年


2015・10・18~愛媛・松山市~
 伸びのある声が青空に響き渡った。いつきの里で開催された福角会祭り。歌手・城戸けんじろがミニライブに出演した。フォークギター1本を引っ提げてステージに登場。マイクの前に立つと、軽快なメロディを奏でて歌い始めた。相変わらずのリーゼントヘア、そして抜群のうまさ。マイクなしでもいいんじゃないかと思うくらいの声量だった。時に昔話や自虐ネタで会場に笑いを巻き起こし、駆けつけた観客を魅了した。

 初めて城戸の歌声を聴いたのは2014年大みそかの「マックル・カウントダウンライブ」。新年を迎えた直後、彼はステージに立った。その時、彼の存在をまったく知らなかったので、知人に聞いてみると、ロックバンドのジャパハリネットの元ボーカルとのいう。インディーズ時代から、ライブ会場が満員になるのは当たり前で「四国地方最強のロックバンド」と呼ばれた。2004年には日本ゴールドディスク大賞で「ニューアーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞したが、2007年10月14日に惜しまれつつ解散した。

 城戸は2008年より上京。ソロ活動後「フジヤマルーキー」のボーカルとして活動していたが2015年2月に活動休止。再び、ソロ活動をしていた。そして、解散からちょうど8年後の10月14日、ジャパハリネットの再結成を発表したのだ。解散前からのファンにとっては、待望の復活劇だろう。時おり、腕を突き上げて鼓舞するファンも。再結成を祝福しているようだった。

 ライブ前の午前中には、同じくライブに出演した地元アイドル・愛の葉ガールズの物販ブースに駆けつけて、メンバーにあいさつ。恐縮している彼女らを前に、城戸は笑顔、笑顔だった。着ていたシャツの胸元には「不良少年」の文字。一見、近寄りがたい雰囲気もあるけれど、まったく正反対の低姿勢だった。ツーショットを求めるファンにも笑顔で応対していた。以前の彼らを知らないけれど、復活した姿を見に行きたいなあ。