あらためて感じたMC力の高さ
2015・10・17~愛媛・松山市~
大人顔負けの対応能力だった。道後公園で開催された観月祭。天高く、三日月が浮かぶ夜空の下で、愛の葉ガールズのメンバーがステージに上がった。いつものようにSEが流れるなか、メンバーが登場したのだが…。音響設備の不具合があり、マイクの音が聴こえなかったり、音が割れたり…。スタートからいきなり、トラブルが発生してしまった。
数曲を歌い終わった後の最初のMC。リーダーのきよらが話し始めたが、相変わらず、マイクの調子が悪い。ワイヤレスマイクの位置によって、音が変わると判断したきよらは、1人でステージ下に下りて、あいさつを始めた。それでも、音割れは変わらない…。すると、マイクなしで大声でしゃべり始めた。いや、叫び始めた。三日月をネタに入れながらの軽快な話しぶりだった。
愛の葉のイベントに通い始めて、すごいなと思っていることは、メンバーのMC力の高さ。話し方はプロと言っていいほどだ。それぞれに役割分担があり、サブリーダーの咲葉良やSACKYは主に司会を担当。きよらは天然ボケで笑いを起こし、場を盛り上げたりしているのだが、この日ばかりは違った。予期せぬトラブルを前にしてもパニックになることなく、冷静に対処。そこには、いつもの頼りなさげなリーダーはいなかった。マイクを2本持って話す姿も、カッコよく見えた。
2度目のMC後、咲葉良が「次の曲は『Self Talk』」と紹介。メンバーがそれぞれ立ち位置についたが、またもや音楽が流れない…。すると、立ち位置的に手前にいた咲葉良が「ちょっと、機械の調子が悪いようなので少々、お待ちください」と、その場をつなぎ始めた。
再び、曲紹介をするも、音が流れない。すると、時間がかかると思ったんだろうね。メンバーが一列に並び直してMC再開。観月祭に参加していた各店の商品を話題に上げて、ステージを盛り上げていた。そして、機械が復旧すると、何事もなかったように歌い始めた。すごいと思った。自分が彼女たちの立場だったら、冷静に話せただろうか。まったく、自信がない…。いかに、メンバーが日ごろから練習しているかが分かった。
自分たちの持ち歌をこなした後、ステージ横から、なにやら太鼓を抱えた集団が登場し、準備をし始めた。なんと、かがり太鼓と愛の葉ガールズの共演が実現したのだ。あとで聞いたところによると、開始30分前に急きょ、コラボが決まったのだそうだ。
野球拳に関しては、愛の葉メンバーが松山まつりで千舟町や大街道などで踊っているのを観たことがある。それでも、ふだんからやっているわけではないから、すぐに踊れるものではない。だが、彼女たちは一度、体で覚えたダンスを難なく披露している。笑顔で楽しそうに踊る彼女たちを見て、あらためてすごい!と感心した。
数々のトラブルがあったステージ。この日、研修生のあみちゃんが初めて、衣装を着てステージに上がった。愛の葉eggすの白い衣装を身につけ、体いっぱいを使って、笑顔でダンスしていた。研修生の場合、開始直前にステージに上がることを告げられることもあるという。緊張して当たり前だが、喜びが上回っているから、元気に踊れるんだろうなあ。
同じ研修生である、ほのかもそうなんだろうね。中学2年生の13歳だけど、はじける笑顔で高々とジャンプする姿をファインダー越しに見て、すごいなあと思った。愛の葉ファンだけでなく、お祭りに来たついでにライブも観たというお客さんもいたであろうステージ。初めて観た人にとってはちょっぴり不満の残る時間だったかもしれないが、自分にとっては感心することばかりのステージだった。








