プレイバック・和佳音 25
2014・10・18~愛媛・松山市~
会場に行く前日まで、ずっと悩んでいた。AiCuneの定期公演。いつも通り、行くことは決めていたが、今回は事情が違った。その副題に「ハロウィン・パーティー」とあったのだ。つまり、日本でもここ数年、若者の間で流行しているハロウィンに合わせて、定期公演でもその催しがあるというものだった。ホームページ上の告知によると、仮装をして入場すると、仮装コンテストに参加できるというもの。推しメンそれぞれの列に並んでメンバーから選ばれると、推しメンが着用した衣装がプレゼントされるという内容だった。ファンにとっては、たまらない内容だった。
言っておくが、衣装がほしかったわけではなかった。もちろん、和佳音のファンとして衣装をプレゼントされるという内容には魅かれた。でも、男の自分が持っていてもしょうがないし、飾るわけでもないし…。悩んでいた理由は、単純に恥ずかしかったから。ただでさえ、シャイな性格。女性と話すのでさえ緊張するのに、女子高校生の前でコスプレすること自体に抵抗があったのだ。仮装をして和佳音の前に立つことを想像するだけで赤面してしまう自分がいた。仮に勇気を出して仮装をして、推しメンから何も反応がなかったら…。う~ん、やっぱりできない。
結局、何も衣装を持たないまま、会場に向かった。到着すると、さまざまな仮装をしたファンがいた。紋付き袴のような格好をしている人も。あれはおそらく、坂本龍馬だな…。その場では仮装していなくても、手には衣装らしきものを持っている人もちらほら。ああ、やっぱり仮装をする人は多いんだな…。会場の松山キティホールのある階に着くと、ホールは薄暗いライトになっていて、ハロウィンらしい飾りつけをしている。会場に入ると、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のカオナシのコスプレをしたファンがいた。実は、自分もカオナシの仮装を案のひとつとして考えていたのだ。衣装がかぶらなくてよかった…。
物販で、カボチャのイラストが入ったハロウィン公演限定のTシャツを売っていたので購入。着替えて公演を観ることにした。さあ、どんな衣装なんだろうか。ワクワクしながら待っていたが、ステージに現れたメンバーはナポレオン風の衣装で登場。いつもの定期公演のように歌って踊った。まあ、そうだよな。アンコールで、ハロウィンの衣装に着替えてこそ、ファンへのお楽しみになるからね。「渚のシンパシー」から始まって、全9曲を熱唱した後、メンバーはいったん、ステージ裏に引っ込んだ。
アンコール後、薄暗いライトのなか、メンバーが登場。和佳音たちはワインレッドのキラキラしたドレス風の衣装を着ていた。背中にはマント。おなか付近には、コウモリのマークだろうか。まさにハロウィン!というコスプレだった。メンバーそれぞれが考えた衣装を着てくるのかなとも思っていたけど、これはこれでいいね。いつもは着ない衣装を身につけているからだろうね。和佳音はずっと笑って、とても楽しそうだ。もちろん、推しメンだし、ひいき目があるけど、6人のなかで和佳音が一番似合っていると思った。
ステージでは予定通り、仮装コンテストが始まった。個性あふれる仮装をしたファンがステージに上がった。和佳音の時には、カオナシ、赤ずきん、ピカチュウなどの姿に変えたファンが登場。和佳音は「う~ん、誰にしようかなあ。どうしようかなあ」と、それぞれの格好を見ながら悩みまくっていた。結局、ピカチュウの格好をした女性が選ばれた。nanoCUNE時代からずっと、和佳音を応援している人だった。メンバーはもちろん、ファンも楽しそうだな…。コンテストの写真を撮りながら、やっぱり仮装をすればよかったかな…と後悔している自分がいた。