楽しさがさみしさを上回った卒業公演① | フーテンの横チン

楽しさがさみしさを上回った卒業公演①


2015・2・28~愛媛・松山市~
 目に映る光景をしっかりと焼きつけようとしていた。スポットライトを浴びた和佳音は、とびっきりの笑顔だった。AiCuneとして最後のステージ。いっぱいになった会場を見渡すように、視線を動かしていた。最初の曲は「ひだまり100%」。AiCuneファンにしてくれた大好きな歌。イントロを聴いたら、絶対に泣く。そんな自信があったのに、和佳音の100%のスマイルをファインダー越しに見たら、涙腺が緩むどころか、ニヤニヤしてしまった。そんな不思議な魔法のある、やさしい笑顔だった。

 突然の卒業発表から、ちょうど20日。ついに、和佳音の卒業公演当日が来てしまった。自然とさみしさがいままで以上に襲ってくる。いつかは訪れる卒業という瞬間。分かってはいるけれど、やっぱり悲しい。そんな感情のまま、公演が始まったけれど、和佳音の楽しそうなダンスと歌を目の当たりにしたら、そんなマイナス要素は消え去り、いつのまにか楽しんでいる自分がいた。2曲目の「恋愛カリキュラム」。いつも以上に軽快に動き回る和佳音はカメラに向かって指さし、歯をむき出しにしてレスをくれた。

 4曲目の「ミズイロの閃光」のイントロが流れた時ばかりは、カメラを置いた。和佳音推しのメンバーといっしょに、特別バージョンの口上を叫んだ。「奇跡の復活成し遂げた 笑顔と元気の大天使 さよならなんて言わないよ 村田和佳音が大好きだ~!!!」。みんなで話し合って考えたセリフ。後悔しないように思い切り吠えた。みんなの思いがちゃんと届いたんだろうね。和佳音が満面の笑みを浮かべながら聞いていたのは、暗闇の中でもしっかりと確認できた。よかった~。

 MCの時、この日のセットリストは和佳音が考えたことを明かした。初めてだったらしいけど「ひだまり100%」から「恋愛カリキュラム」と、大好きな曲が続いていて、うれしかったなあ。ほかにも、和佳音が衣装を間違えて持参して号泣したことも。そういえば、宇和島市での食育イベントの時、和佳音がハプニングがあったということを言っていたなあ。このことだったのか。笑いが絶えなかったし、聞いているだけで楽しかった。りっちゃんの「もっとMCをしていたい」という言葉は理解できた。

 でも、時は流れていく。MC後は「渚のシンパシー」。最初はしっくりこなかったけど、少しずつ好きになった曲だ。噛むごとに味が出るスルメと同じで、何度も聴くことで、良さが分かってきた。激しいダンスの場面も多いし、撮っていても絵になるシーンが多い。一列になって腕を伸ばすシーンもお気に入りの場面だ。和佳音が一番、カッコよくてイキイキしているように思える。

 アンコール前最後の曲になった。「青春モノクローム(仮)」。春らしい卒業ソング。前回の公演でお披露目されたため、6人で歌うのはこの日が最後となった。和佳音が歌うのも、これで最後。しっかりと撮らなきゃと、力が入った。最後に6人が手をつないで歩くシーン。小豆島バスツアーのエンジェルロードで手をつないで歩いていた時を思い出した。メンバーにとって、いろんな思いが込められた振りつけなんだろうな。みんなのきずなの強さも伝わってきた。
 感慨深さを残したまま、アンコール前の全11曲が終わった。いつも以上に、和佳音の笑顔がやさしくて、時間があっという間に過ぎた感じがした。さあ、アンコール後には和佳音のソロの曲だ。どんな曲を歌うんだろう?みんなで「和佳音コール」をしながら、そんなことを心の片隅で考えていた。しかし、みんなの予想を上回る時間が待っていた。