過保護に育てられる白鳥の親子 | フーテンの横チン

過保護に育てられる白鳥の親子


2014・7・4~愛媛・松山市~
 西堀端の白鳥の親子が暮らす小屋の上には、黒いネットが数日前から設置されている。白鳥の親子を見守っていた市の管理係の人に聞くと「熱射病を防ぐための遮光ネットだよ。これから暑くなるからねえ」という。この日朝は、お父ちゃんと3羽のひなは小屋の中で眠ったままだったが、お母ちゃんは小屋周辺を気持ちよさそうに泳いでいた。快適なんだろうね。
 まあ、大切に育てようとする思いは分かるが、過保護じゃないかなあ。過去にこのお堀で生まれたひなが真夏の陽光を浴びすぎて死んでしまったという話を聞いたことはある。今年生まれたひなも2羽が原因不明のまま命を落とした。以降、警備員が朝から晩まで周辺を見回っている状態。おまけに遮光ネットの設置。この光景、個人的な意見だが、違和感だらけだ。
 ひなたちは生まれて約2週間後に「飛んで逃げないように」と、飛行に一番大切な風切り羽を切られている。その話を聞いた時、なんて残酷なことをするんだと思った。飛んでいかないように?逃げないように?熱射病にならないように遮光ネット?そんな考えは人間のエゴにすぎない。まるで、お堀に動物園をつくっているように思えてならない。飛べない鳥なんて、鳥じゃない。巣立っていくなら、それはそれでいいじゃないか。飛べるなら、自分たちで日陰に移動して休憩もできるんだからね。この考え、間違っていますか?