染井吉野之開花
2014・3・25~愛媛・松山市~
ついに「真打ち」も開花した。通勤途中に、いつも見かけるソメイヨシノが咲いていた。確か、前日はつぼみだったはずなのに、わずか1日で花びら全開。松山では前日24日に開花宣言されたばかりだが、このペースでいくと、1週間もしないうちに満開になりそうだ。ふと思い出した。小学校低学年のころ「ソメイヨシノは漢字でどう書くんだろう?」と辞書で調べた。そめいよしの。「染井吉野」。染井?吉野?人の名前??土地の名前??
江戸時代末期に、江戸の染井村(現豊島区駒込)の造園師や植木職人たちによって育成されたそう。「西行法師の和歌によく詠まれた大和の吉野山(現奈良県吉野町)にちなんで「吉野桜」と呼ばれたが、上野公園のサクラがヤマザクラとは異なる種の桜であることが分かり、吉野山に多いヤマザクラとの混同を避けるため、染井村の名を取って「染井吉野」と命名したという。
明治時代の中ごろから日本中に多く植えられたことから、いつの間にか「桜=ソメイヨシノ」の方程式ができあがり、ニュースでも「桜の開花予想」と報道されている。でも、ずっと前から「?」が頭から消えない。河津桜だって、ツバキカンザクラだって、陽光桜だって、どれも個性的で美しい花を咲かせる。もちろん、ソメイヨシノも美しくて絵になる。でも、まだ肌寒い中で懸命に花を開かせるサクラにもスポットライトを当ててほしい。「河津桜の開花予想」なんてのがあれば、寒い冬でも、心が温かくような気がするんだけどな。