愛媛生まれの桜
2014・3・19~愛媛・松山市~
通勤途中にある河津桜が散ったと思ったら、隣の桜の木の花が1輪、咲いていた。枝に掲げられた札を見ると「陽光桜」と書いてあった。河津桜やソメイヨシノよりもピンク色ががっている。初めて知った桜の名前だったので、調べてみると、愛媛県出身の高岡正明氏が開発したとあるではないか。
元教師の高岡氏は、送り出した教え子たちが戦火に散ったことを悼む旅に出た際、訪れた沖縄で寒緋桜(カンヒザクラ)と出会った。この種をもとに改良を重ねて四半世紀。ついに誕生した陽光桜を「平和のシンボル」として日本はもちろん、世界各地に贈り続けたという。そんな物語のある桜が近くにあったとは…。
前日18日、高知市でソメイヨシノの開花宣言があったばかり。しかし、いつも思うのだが、なぜソメイヨシノばかりクローズアップされるのだろうか。河津桜も、ツバキカンザクラもすでに咲いている。どちらもきれいな花を開かせ、心を和ませてくれる。もちろん、ソメイヨシノの開花は楽しみだけど、ほかの桜も忘れないでほしい。伊予生まれの陽光桜に出会って、そあらたてそう思った。
