あれから、3年 | フーテンの横チン

あれから、3年


2014・3・11~愛媛・松山市~
 日が暮れた城山公園には、たくさんの灯火があった。ボランティアグループ「まつやま万灯会(まんとうえ)」が毎年2、8月に行っており、今回で6度目となるそうだ。園内には、約1000個のろうそくが供えられていた。
 同グループは東日本大震災で津波の被害に遭った宮城・女川町に定期的に赴き、救援活動をしている。みかんやタオルを贈ったり、清掃活動をしてきたのだという。「ろうそくは大震災で亡くなられた方々の数です」。関係者が教えてくれた。だれが呼びかけるわけでもなく、自発的にメンバーが集まり、このような万灯会をしているのだという。
 あれから、3年の歳月が過ぎた。映像や写真で被災地の状況を見ているが、いっこうに進まない復興に、何もすることができない腹立たしさ、むなしさを感じるしかない。その一方で、子どもたちの無邪気な笑顔が映ると、希望を感じることができるのも確かだ。ただ、一日も早い、あのころの東北に戻ってほしい。ろうそくの灯りを見つめながら、そう願った。