魅惑の九州ぶらり旅~⑩ハウステンボス・昼編~
2014・2・10~長崎・佐世保市~
花のガーデンを抜けると、宮殿の世界に突入した。アムステルダム広場には、花の時計台があるスタッドハウスがそびえていた。夜には、3Dプロジェクションマッピングが映し出される建物。イルミネーションの中で、一番の目玉だそうだ。ふんふん、ここね。しっかり場所も確認した。
同じアムステルダム広場で「仮面舞踏会」が開かれていた。ドレスを身にまとった女性たちが、仮面をつけて王子様とダンスを踊っている。すると、女性が観客を誘って舞台上へ。すると、初めは恥ずかしそうにしていた年配の男性が、まるで開き直ったかのように笑顔で踊り始めた。
根っからの恥ずかしがり屋の39歳は、さすがに舞台には上がれなかったが、仮面をつけた男性2人といっしょにパシャリ。あとで気づいたのだが、仮面をつけて撮ってもらえればよかったなあ…。仮面をつけたら、お嬢様をダンスに誘えたかも。
園内を歩けば、こんなレンタサイクルに乗って回っている家族連れをよく見かけた。お父さん、お母さんといっしょで、男の子も楽しそうだ。
遠くのほうで、カッコいい歌声が聞こえてくる。なんだろう?ちょっぴり気になって「MUSE HALL」に入った。見てみると、宝塚歌劇団のような男女が優雅に踊っている。HTB歌劇団だ。今年1月から始まったばかりだそうだ。タカラヅカも映像でしか見たことがなかったので、興味津々。なるほど。男役はみんなカッコよくて、女性はきれいだ。
一方で、こちらが赤面してしまうダンスも。スカート姿の女性たちが一列になってラインダンスを踊り始めた。高々と長い足を上げると、あらま、スカートの中が丸見え!見ているこちらが恥ずかしくなるじゃないですか。前列に座っていた男性は凝視していた。まあ、こちとらもしっかりと見たけどね。
目を癒された?後、ふと思った。上から見ると、どんな景色なんだろう。ドムトールンの展望室から、園内を一望できるという。高さ80メートルからの眺めは抜群で最高だった。まるで、ジオラマのように建物が小さく見えた。
ハーバータウンの向こうに、大村湾と岬が望める。見ているうちに、海の空気を吸いたくなった。ひと通り一望した後、急ぎ足で下まで降りて、ハーバースクエアに向かった。
港には「デ リーフデ号」が停留していた。人気漫画「ワンピース」の海賊船のようだ。やっぱり、木の船にはあこがれる。どこから撮れば、絵になるのだろう。あっちこっちと歩いて、いいアングルを探していたら、無視するわけにはいかない海賊が歩いていた。
黒い眼帯を着けた黄色いお顔。かわいいじゃないですか。名前を聞くと「海賊ちゅーりー」だって。チューリップから来ているのね。レンズを向けると、かわいいポーズを決めてくれた。ますます気に入った。せっかくだし、いっしょに写真を撮ってよ。「いいよ!」。まあ、そんな声は聞こえてこなかったが、ポーズを取って記念撮影。ここでしか得られない思い出だからね。ありがとう、ちゅーりー!
再び、アムステルダム広場のほうへ歩いていると、仮面をつけた女性2人が歩いていた。あの~、写真いいですか?「ええ、いいわよ。どう撮るのかしら?」「ドムトールンといっしょに撮ってくださる?」「ポーズはこれでいいかしら?」。そんなリクエスト通り?にアングルを決めてパシャリ。やっぱり、絵になるなあ。それより、仮面の下の顔が気になるんですけど…。「あ~ら、それはお見せできないわ。舞踏会でいっしょに踊ってくださったら、お見せしてもよろしいわよ」「そうねえ、その時はわたくしを誘ってくださいね。では、ごきげんよう」。分かりました。では、さようなら。
そうこうしているうちに、西陽が差してきた。ああ、あっという間だったなあ。ドムトールンの向こうに沈む太陽を眺めながら、少し橋の上に座って休憩した。デッカイ観覧車の中にいる人たちは、いい景色を見ているんだろうなあ。ちょっぴりセンチメンタルになっていた。いやいや、これからが本番だ。さあ、待ちに待ったイルミネーションで彩られた光の世界が、もうすぐやってくる。











