魅惑の九州ぶらり旅~⑤海上自衛隊艦艇に乗船~ | フーテンの横チン

魅惑の九州ぶらり旅~⑤海上自衛隊艦艇に乗船~

2014・2・9~長崎・佐世保市~
 佐世保って聞いて、何をイメージする?そんな問いかけをされたら、真っ先に「海軍の町」と答える。海上自衛隊があるし、米海軍基地もある。長崎でぶらり旅をするなら、遠くからでもいいから、艦艇を見てみたい。そんなことをずっと思っていた。出発前、どこに行こうかなあ、とインターネットで観光地を調べていたら、一覧の中に「海上自衛隊、艦艇一般公開」の文字があった。なんだと?護衛艦に乗れるのか??内部に潜入できるのか???それなら、行くしかないでしょ!!

 ということで、長崎ランタンフェスティバルの興奮が冷めやらぬ中、移動してきた。さっそく佐世保港に行ってみると、海上自衛隊倉島岸壁に停留する多用途支援管「あまくさ」が見えるではないか。映像や写真でしか見たことがなかったから、一気にテンション上がりまくりだ。遠くから眺めていても、しょうがない。案内の看板を目印に10分ほど歩いて、海上自衛隊倉島岸壁に到着。受付を済ませて進んでいくと、目の前に大きな船が迫ってきた。

 デカ~イ!!宇宙戦艦ヤマトみたいだ!!1/1サイズのプラモデルが海に浮かんでいるみたい。もう、気分は子どもと同じだ。周りを見渡すと、休日とあって、家族連れやカップルが見学に来ていた。なんだか、自分と同じで、みんな興奮しているようにみえる。

 2艇ともに護衛艦で、手前が「いそゆき」で、奥が「じんつう」。今回、見学できるのは「じんつう」だそうだ。さあ、内部潜入。はりきって、タラップを進んだ。

 「こんにちは!」。制服姿の男性4人が出迎えてくれた。お勤め、ごくろうさまです!「さっそく、ご案内させていただきます!」。ナビゲーターをしてくれたのは、写真右の吉田射管。よろしくお願いします!しばらく、マニアックな武器の紹介になるので、あしからず。

 最初は「76ミリ速射砲」。最大射程距離は16キロで、発射速度は毎分80発。360度回転。対空・対艦両用で、自動化と遠隔操縦により、砲塔内を無人化した砲口武器だ。

 「アスロックランチャー」は最大射程10キロ。事前にセットされた時機に、アスロックミサイルのロケット部及び機体部が分離。弾頭部の魚雷がパラシュートで降下して着水。パラシュート部を切離し、目標の潜水艦を攻撃する。

 「水上発射管 HOS-301C」。後部にある球体に空気を送り込み、その圧力で魚雷を発射させる装置。発射された魚雷は水中にいる潜水艦を捜索し、攻撃する。主に、近くにいる目標に対して攻撃する対潜水艦用の武器だ。

 「高性能20ミリ機関砲 CIWS」。対艦攻撃用ミサイルに対し、最終防御の役割を果たす。センサーと攻撃武器の両方を統合した独立のシステム。捜索から攻撃まで完全自動。最大射程はなんと1万2000ヤードだ。

 「艦対艦ミサイル ハープーン」。ハープーンとは、エスキモーが狩りに使用しているモリのこと。全天候性で、最大射程距離100キロ以上。発射後は自分で目標を捜索し、命中させる。

 まあ、こんな感じで説明をしてもらった。上甲板しか案内されなかったので「内部は見学できるんですか?」と尋ねると、吉田射管は「ダメなんですよ」。まあ、そりゃそうだ。「松山から来られたんですか?こういう武器に興味があるんですか?」。そう聞かれたのだが、はっきり言って知識もないし、チンプンカンプン。すごいなあと単純に感じただけだ。ミサイルが100キロ以上も飛ぶとか、イメージがまったくわかない。「1億円あげる」と言われても、持ったこともないし、触ったことがないから、イメージが分からないのと同じだ。とにかく、すごいものを見させていただきました。ありがとうございました!!

 ほかにも、上の護衛艦「ありあけ」が停留していたが、見学できず。残念…。

 まあ、どう見ても男の世界だから、興奮しているのは男子だけかと思っていたら、後方から「早く、あっちに行こう!」とか「あれ、前から撮ろうよ!」という黄色い声が聞こえた。カメラを持った女子グループが走ってきた。いろんなアングルから、シャッターを押しまくり。なるほど。撮り鉄と同じで「護衛艦女子」というのも存在しているんだなと知った。
 普段は絶対に入れない敷地で、護衛艦を見学できるなんて、幸せな時間を過ごせてよかった。満足気分で帰ろうかなと思っていると「カレー男子」としては見逃すことができない文字が書かれた看板が目に入った。