暗闇の中の観覧車~その4~ | フーテンの横チン

暗闇の中の観覧車~その4~


2014・1・28~愛媛・松山市~
 信号待ちをしている間、ふと後ろを振り返ると、カラフルに色を変える観覧車が見える。いつもの光景。でも、よくよく考えると、とてもぜいたくだ。拓川町から松山市駅方面に架かる末広橋。その下には、石手川がある。午前中には、川沿いを散歩する老夫婦をよく見かける。でも、日が暮れ、暗闇が支配すると、聞こえるのは家路へと急ぐ自動車やバイクのエンジン音ばかりだ。
 街灯から漏れる灯り。当たり前のように毎日、道案内をしてくれるのだが、こんな寒空の下では、たき火のような温もりにも感じる。後方から、たぶん部活帰りの女子高生2人組がおしゃべりをしながらやってきた。「おなか減ったよ~」。うん、僕も減ったよ~。心の中でつぶやきながら、晩飯は何にしようかな、と考えていた。