ケーキという名の悪魔 | フーテンの横チン

ケーキという名の悪魔


2014・1・8~愛媛・松山市~
 悪魔のささやきが聞こえた。会社帰りにスーパーに入ると、遠くから女性の声が…。「横チン、甘~いものがあるよ~。ほしくないか~い?ほしいだろ?こっちにおいで~」。いやいや、そんな声が聞こえるはずがない。「ケーキだよ~。おいしいよ~」。幻覚か?耳がおかしくなったのか??気がついたら、ショーウインドーをのぞいていた。ゴクッ…。イチゴのショートケーキ、ガトーショコラ、ロールケーキ…。魔の名前がズラリと並んでいる。「モンブランください」。あっ、買ってもうた…。
 実は「断ケーキ」を続行中だった。極端な辛いもん好きであると同時に、極端に甘いもの好きというヘンな味覚の持ち主。自分勝手な考えなのだが、チョコレートやまんじゅうとケーキは別物と区別し、チョコやタルトなどは食べていた。しかし「ケーキは太る」と半年間、食べていなかった。コンビニで生クリームたっぷりのケーキを発見しても、テレビ番組でスイーツ特集をやっていても「我慢、我慢…」と感情を押し殺していたのだ。
 しかし…。数日前、ある女の子がSNSでアップしていたケーキの写真を寝る直前に見てしまったことが原因となり「食べる」「食べない」の感情がボーダーラインを行き来していた。禁断症状?の一歩手前。そんな時、あの「悪魔のささやき」だ。「Wクリームモンブラン」。大のモンブラン好きにとって、こんなに自分を苦しめるネーミングはない…。
 自炊をするのが面倒だったので、弁当を食べた後、すぐにケーキへ直行。「甘いものは別腹」とはよく言ったものである。渋皮栗と黄栗の2種類のクリーム、中央には渋皮栗がトッピング。最高です!あっという間に食べてしまった。そんなに甘くはなかったが、久しぶりのケーキは特別な蜜の味がした。