光の中のチンチン電車 | フーテンの横チン

光の中のチンチン電車


2013・12・14~愛媛・松山市~
 凍えるような寒さの中でも、心の中は温かかった。松山市駅前で開催中の「イルミナーレ花園2013~光のガーデン~」を見てきた。日が沈み、辺りが真っ暗になると、花園町通りと南堀端は光の芸術で彩られる。実は、こちらのイルミネーションを見るのは初めて。大好きなチンチン電車がイルミネーションと絡むと、どんな化学反応を起こすのか、ずっと気になっていた。マフラーに厚手のジャンパーと完全防備の中でも騒ぎ始めたプチ撮り鉄の血を活性化させようと、シャッターを切った。
 まずは道後温泉方面と松山駅方面の分岐点が見える南堀端へ。電車と電車がすれ違う瞬間がよく分かるし、イルミネーションもきれいだ。昼間なら、なんとも思わない当たり前のような光景も、夜になれば一変。無感情の線路は街灯や電車のライトに照らされ、黄金色に輝いて光度も増す。何かを主張しているかのようだ。

 徐々に手がかじかんできたが、遠くから走ってきたブルーの電車を見て、そんな辛さも吹っ飛んでしまった。道後温泉方面に走る「光のトラム」はブルーのLED電飾で彩られていた。珍しいチンチン電車を見て、子どもたちが「光ってるよ!!」と指を差して、お母さんといっしょに喜んでいた。もうすぐ不惑のオッサンも、心の中で大喜びしていたんだな。

 また、南堀端の噴水は「光の噴水」に変貌していた。5秒間隔で赤、青、紫、黄、オレンジ…と、さまざまな色に変化。飽きることなく、目で楽しませてくれる。個人的には、青と緑のコラボが特にきれいだった。もうすぐ、2013年が終わろうとしている。日に日に寒くなってきているが、こんな景色を眺めるだけで、気持ちだけはポカポカになる。いつもの通勤ルートとは違うけど、たまには帰り道だけでも変えてみようかな。