ウットリするハゼ | フーテンの横チン

ウットリするハゼ


フーテンの横チン

 2010・9・9~タイ・タオ島~

今回のダイビングの最大の目的は、オイランハゼを見ることだった。ダイビングショップの目の前にあるサイリービーチが、その観察ポイント。風やうねりがなく、安定した海況時にしかできないスペシャルダイビングなのだ。砂浜で日焼けをしているヨーロピアンを横目に身を沈める。濁ってはいたものの、お目当てのオイラン君が目をクリクリさせながら、こちらを見つめているのが分かる。最大の見どころは求愛のディスプレイ。メスに自分をアピールする際、オスが自慢の背びれ、尾びれを広げてホバリングする。その瞬間を逃さないため、カメラのファインダー越しににらめっこすること約40分。ゴソゴソと動き出したオイラン君がホバリングを始めた。まさに映画で見たことがあるような、きれいなオイラン風の容姿に思わずウットリ。写真で何度も見た光景を実際に目にすると、その感動の大きさは何十倍にも膨れ上がる。この日の120分ダイブでは2度だけのディスプレイだったが、濁りがない時には、アチコチでホバリングしているという。何度でも見たくなる。そんな気持ちを引き起こさせる何かが、このオイランハゼにはある。