悲しい姿…
2010・6・29~和歌山・串本町~
まるで歌舞伎役者のように胸ひれを広げて気持ちよさそうに泳いでいるクマノミ君。でも、よ~く見てみると、どこかおかしいと思わないだろうか?そうだ。顔の右半分が真っ黒なのだ。地元ガイドの間では「阿修羅」だとか「ハーフ&ハーフ」と呼ばれているらしい。クマノミたちが棲んでいるイソギンチャクをのぞいてみると、1匹だけ顔が違うので、すぐに判別できた。
通常は上の写真のように左右対称で白いのだが、突然変異だろうか「阿修羅」は右半分だけ黒い。人間と同様だが、魚もそれぞれ顔はさまざま。しかし、このように明らかにおかしな皮膚を持つ生きものを見ると、悲しい気分になるのは僕だけだろうか…。カメラを持つ身としては最高の被写体なのだが、この時だけは「いつかはみんなと同じように、皮膚も変色してほしい」と祈った。