ずっと見たかった群れ
2010・4・25~鹿児島・屋久島~
予告なしのプレゼントだった。コブシメの産卵撮影を狙いでダイブしたポイント「お宮前」。オス1匹と空振りに終わった3日前とは違い、多くのカップルが交接、産卵に励んでいた。産卵の瞬間を待つ途中、遠くを見ると、なんとツノダシの群れが通過するではないか!!いつもはロクセンフエダイやカゴカキダイが群れている場所に向かうと、150匹超の群れをなしてグルグル回っていた。これまでは2、3匹で群れているところを見たことがあるだけ。めったにないチャンスだけに、撮りに撮りまくった。集団行動しているから怖くないと思っているのだろうか。グッと寄っても逃げないし、逆にダイバーのほうに向かってくる。ガイドさんいわく「1年で1回、見られたらいいぐらい」。ずっと見たかったツノダシの群れを屋久島で見られるとは…。世界自然遺産のバイタリティー、恐るべしだ。
もちろん、コブシメの産卵もしっかりと見た。産卵場所のサンゴの上にカップルでやってくると、メスが細長い足をサンゴの奥に突っ込んで白い卵を植え付けていた。せっせと産卵に励むメスを見守るように、オスが背後でダイバーをしっかりと“監視”していた。大丈夫ですよ~、邪魔なんてしませんよ~。そんなほほえましい姿を見て、海の世界の神秘性を感じた。本当、ダイビングっていいですねえ。