海の番人
2010・4・22~鹿児島・屋久島~
いつも見て思う。「海の番人」だな。北部のポイント「ゼロ戦」。文字通り、戦中に沈没した戦闘機の残骸が真っ白な砂地の上にポツンとあった。目の前を覆い尽くすクロホシイシモチの間をのぞくと、3匹のアザハタがどっしりと腰をおろして休んでいた。アザハタの棲家は、いつも岩礁から離れた深場の砂地の根にある。だから、大海原の奥に住む番人のようだ。場所によっては「よく、おいでなさった」と明るく出迎えてくれることもあるのだが、ここのアザハタさんは「ワシの森を荒らすのではないぞ!!」とダイバーに注意しているようにも感じた。そう思い込むと、森を取り囲む“家来”のクロホシイシモチやケラマハナダイなどを温かく見守っているようにも見えた。アザハタを撮るのは本当に難しい。いつものように反省していると「もっと勉強しなされ!!」と“屋久島の番人”から叱咤激励された気がした。