おばあは戦争の話をよく聞かせてくれた。
母は小さくてほぼ記憶はないらしく
5歳年上の父は覚えてることもあるだろうけど一切話したことはなかった。
空襲に怯える叔母と母は祖母に
「おじいの所へ逃げよう!」と訴えたと
おじい というのが誰なのかわからないけど
祖母は結婚して叔母と母を産んだが
お姑さんとそりがあわなかったらしく
母を出産する時実家に戻り、祖父の家に戻らなかった。そのうち戦争が始まり
シッチャカメッチャカになり
気がついたら長男であった祖父は新しい妻を迎え家庭を築いていた。
でもずっと親戚付き合いはあり
幼い頃はなんで若く年のはなれた弟妹が母にいるのかわからなかった。
戦時中いきなり家に入ってきたアメリカ兵は何もしなかったけど、家にあったアルバムを珍しがり持っていってしまったと。なので祖母の若い時の写真などは一切残ってない。
沖縄にはちゃぐみという米菓子がある
まあるい甘いお米のお菓子
祖母はこれを見ると 戦時中亡くなった人の口にウジが湧いているのを思い出しとても食べられないと言った。
母子家庭で戦前戦後を生き抜いたおばあの人生を思う。私はなんたる生ぬるい人生を送っているのかと…