なんで、ここまで幼児に対する特に英語を中心とした早期教育が流行っているのか、
昔から不思議でした。
それで、
早期教育を促す派(!?)の書籍、
逆に、バイリンガルを育てる教育が子供にとって良くないとするアンチ(!?)派
極端ですが、それぞれの意見が強めの書籍や研究書なんかを、それぞれ数冊ずつ読んでみました。
私の結論は、前から申し上げているとおり後者寄りです。
早期バイリンガル教育の利点は、私が思うに1点だけ。
3歳くらいまでに、言葉を覚える上で重要な
言葉に使われる 音 の理解。
これが幼児期に、聴き比べられる聴力がある程度完成してしまうため、母音や子音の音が多い言語に不自由になる。
そもそも赤ちゃんには、国籍関係なくありとあらゆる音を理解する能力が備わっているそうで、でも使わない音は自然と聞き取れないようになるんだって。
つまり、英語だと読み方がなかなか文字にし辛い、R の発音とか、THの発音とかが出来ないし、そもそも聞き分け出来ないのだ。
フランス語だと、単純に"ウ"でも
u ,eu, ou, e, ,,,他、みんな違う。
日本語だと"シ"と発音する、s と c
これも基本的には違う。(同じ発音になる場合もあるけど)
だから、その前から学ばせるのは、"発音" という点では分かるけど、お金かけて早いうちから話せるようになったら、偉いのか?
もっと違う方向から(歴史とか、スポーツ選手とか、音楽とか、)
外国語に興味をもって、高校生ぐらいから、メキメキと英語力を付けた子に、テストで負けたら、そういった子供たちはどうなるんだろう。
一つの単語を言えただけ、
日本語の会話をそのまま英語に置き換えられただけで、
常に親や先生から常に褒められて育った子は、どうなるんだろう。。。
ま、私が考える必要ないことだけど(笑)。
想像すると、恐ろしい。
とりあえず、読んだ運動学とかの書物によると、音感や、関係ないと思われるかもしれないけれど運動をしっかりできる人は
後から学んでも、第二外国語以上の発音が意外と上手くいくらしい。
リズム感とか音感の問題とリンクしてるというのだ。
英語を喋ると、確かに社会人としての平均収入値は高いというデータが実際存在するけれど、そのうちのほとんどの人は、大人になってから努力した人とも言えるし、
そもそも、自分がしゃべれないから子供には…という 自分のコンプレックスの押しつけもしたくない。
とにかく、以前のブログでも書きましたが、私は、
母国語力の強い人こそが勝ち組だと思っています。
豊かな想像力や、表現力、沢山の映画を観て、本が読める
これに重要なのは、何よりも国語力。
ちなみに、
本 = 小説
というのは間違いで、
世の中に出回る8割近くは実用書や研究書の類。
数学や科学、物理、これらの研究は"理系"と呼ばれて、
国語が関係ないように(ある意味入試などの影響で) 感じるけれど、実際は知らない単語の応酬で、語彙力がなければ、問題の意図すら掴めない。
もはや、英語をはじめとする第二外国語の早期教育など、本当の意味では無意味な気がする。
前にも書いた通り、通常は子供が覚えることができる語彙の数は決まっているという説が濃厚で、
早くから違う言語を学ぶということは、もう片方の言語の語彙がその分減ってしまうという相関関係にあるから、
その点も気になる。
バイリンガルは羨ましがられるけれど、ここは致命的。
ただし、全ての子供が幼児期に養える語彙力を100%憶えられているわけではない。
それは、他でもない家族から(特に母親から) 学ぶことが重要で、どうやらそれを人任せにしている親が多いから。
子供たちが幼児教室で頑張るのは、親が喜ぶからだ。
そんなので育つ語彙力に成長はない。
それに、なんか悲しい。
広告代理店でクリエーターの方や、小説家、漫画家、音楽家、
私は、運良くそういった方々とお話しをする機会がとっても多い職業をしていたのですが、
バイリンガルではないけど、知っている事が多い。知識が豊富で会話が絶えない。
外国人を挟んでも、彼らには絶え間ない共通言語が溢れていて素晴らしい。
たまに、バイリンガルで通訳の人が 会話を通訳してくれるんだけど、あまりに国語力が低くて、「違う!」と口を挟みたくなる(向こうはそれが職業だから、絶対に口を挟まないけど。)
彼らの共通言語である、映画や小説の台詞やフレーズを引用した最上の面白トークなのに、この通訳さん、それが分かってないし、台無しね…と淋しくなったり…。
とにかく、みんな ズバ抜けた国語力の持ち主だ。そういう人がバイリンガルだったら最高だし、世界でも活躍できるだろうけれど、、、
それは親が与えられる教育だけでは不十分なのは明白。
とにかく、私が知っている限りのパリのセレブ達や、日本のトップクリエーター陣は、色々なことにオタクで趣味も深く、物知り。
探究心がこれほど人間力を伸ばすのか!!と、感動すらしてしまう。
こういう力は、早期英才教育では身につかない気がする。
なぜなら、最近の幼児だけでなく、教育って、(人生の)失敗を回避するための教育だから。
※そうでない教育方法もあるけど。(それはまたいつか別記事で)
草花に触れて、小さな虫や動物に興味をもって。それを家に帰って本で調べたり、絵に書いたり、
そんなことが、強い心を育てるのにいかに重要か、というのがなかなかどうして忘れられちゃっている。
原点回帰させるような、科学的な研究結果を合わせた教育論も最近よく見かけるようになったのは、ありがたいけれど、
こいいった勉強を親の方たちには是非して欲しい。
私のような、言葉足らずの人間には、伝えきれない情報の泉だから。
まあ、そういった科学的根拠もテストの点数や偏差値に変わると、目に見える数値に親は揺れ動いちゃうもんね。
でもね、
こんな大変なストレス社会で生き延びるには、人間力が一番重要で、
そのために一番必要なのは、国語力 、つまり母国語力だと、私は結論に至りました。
そして、家族からの愛情。
ストレス耐性があって、探究心旺盛で、集中力を伸ばすのは、親や家族からの愛情。
それを子供に示しながら、沢山のことを親から教えていくには、親の国籍がどこであろうと、国籍をいくつ持っていようと、母国語で教え伝えていくことです。
なかなかここが難しいし、
日本語にはどうしても時間をこなさないと学べない、漢字だとか、算数というものがこの先待っているけれど、
我が家の場合は、
上記の理由から、
フランス語メイン。空いた所で日本語に触れる機会を作る、
のが、息子に最良の幼稚園、幼児教育だと考えています。
小学校くらいからの日本語教育をいかに効率良く、学ぶかというのは今後の大きな課題で、それを念頭におきながら、、、
とはいえ、あれこれ言ったものの、
今日現在も、
私たち、第三国に行く可能性がますます強くなっており、
その場合は必ず英語が必要になります。
来年9月以降、入園直ぐに引越したりすることも考えられるし、息子の言語環境だけでなく生活環境すらガラリと変わる可能性が高いため、
色々な意味で引越し後の彼のストレスを軽減させるために、
"そのためだけに"
英仏バイリンガルの学校も調べてはいるんだけど…。
英語が今から本当に必要か?
と問われれば、私たちの場合は
引越しの予定さえなければ、
迷わずに NO
だから、ここも難しいところです。
今回、長くなったので、学校の具体的な情報は次回に。