以前にも、イギリスで働く看護師のお給料についてお話ししたことがあったのですが、、、
ブログやネットで、海外で看護師をしている日本人、イギリスに住んでいるけど看護師ではない日本人が、イギリスの看護師の給料は安いと言っているのを度々目にします。
日本の看護師と比べたら、イギリスの看護師のお給料は安くないと思っていたのですが
イギリスの看護師のお給料ってそんなに安いの
私が日本で働いていたのは国立病院だったので、当時のお給料が特別安かったからイギリスでの給料はまあまあと感じてるだけだとか
というわけで、ロンドンで働く場合の看護師のお給料をセキララにご説明します
NHS(イギリスの国営医療サービス)で働く看護師の給料は、経験や資格によりBandという階級に分けられ、全国一律。
ロンドンだけは、物価や生活にかかるコストが高いということで、基本給が20%増しになります。
Bandについて簡単に説明すると、以下のようになります。
Band 2〜3:看護助手(HCA)
Band 4:准看護師(Nursing Associate)
Band 5:新卒、平の看護師
Band 6:シニアナース、日本でいうところの中堅〜ベテラン看護師、病棟のリーダーはBand 6ナースが担います。
Band 7:看護師長、CNS(クリニカルナーススペシャリスト)、教育担当師長(CPE)
Band 8:看護部長、ナースコンサルタント
ちなみに、各Bandがいくらのお給料をもらっているかは、毎年NHS Employersのwebサイトで公開されています。
ロンドンで働く、新卒または平の看護師の年収は、£32,446(£1=165円のレートで、約535万円)これが基本給で、プラス、時間外勤務手当など各種手当が追加されます。
表の通り、その後2年ごとに経験を評価され、さらに一年あたり£1000〜£2000(約17〜33万円)ずつ昇給します。
私が務めていた日本の病院では、2年目の終わりからリーダー業務もやっていました。
リーダーをこなせる看護師は、イギリスでいうBand 6に相当します。
Band 6の看護師の年収は、£40,448(約670万円)。
日本で言う認定看護師、専門看護師は、イギリスのCNS(クリニカルナーススペシャリスト)、殆どが看護師長と同じBand 7に相当し、初年時の給与は、£49,036(約809万円)。
これらは全て基本給なので、一日7.5時間勤務、日勤のみ、残業、夜勤、休日出勤なしの場合です。
Band 5同様、2、3年ごとに、ほぼ自動的に昇給していきます。
先日ナース専科のホームページで、今の日本の看護師の平均年収を見かけました。
日本で働いていた時、情報収集のための1時間前出勤とか、サービス残業、取得できないまま消えていく有休を数字にしたら、日本で働く看護師の給料は、実質、額面より遥かに少なくなると感じていました。
その一方で、海外で生活する場合、円換算した際の収入の数字は大きくても、必要とされる英語の試験代、その勉強にかかる費用、ビザ申請費用、日本一時帰国費用など、日本に住んでいれば払うことのない必要コストもあります。
物価は、物によって色々ですが、全般的にイギリスと日本ではそれほど変わらないように感じるので、イギリスより物価の高いオーストラリアやアメリカの一部の州に比べたら、イギリスの看護師の年収は低く感じられると思います。
イギリスで看護師をされている方、どう思いますか?
イギリスの看護師の年収って、そんなに少ないでしょうか?
もちろん、欧米は、今はこのインフレですから、もっともらえるならそれに越したことはないですが
私の日本時代のお給料が安かったから、私がイギリスはまあまあだと感じているだけだったら(笑)ぜひご指摘ください