歌舞伎は日本のミュージカル。

役者さんの「息」「動き」に合わせて
三味線や唄、お囃子が
音を出して臨場感を持たせる。

お芝居にあった音楽をつける人を
「附師」(つけし)という。



父は生前60年以上にわたり
劇団前進座の附師を生業としていました。



本来は
お芝居の音楽は
生演奏で行うものなのですが
諸事情により
近頃は巡演の折は録音となっています。

1月に京都でお芝居があり生演奏。

2月は録音でいくつかの巡演
コロナウイルスの影響で
いくつものお芝居が中止や延期になり

ようやく
8月18日から12月26日まで
劇団前進座「東海道四谷怪談」
関西、名古屋、中国地方、九州の巡演スタート!


前日、8月17日は
大阪文楽劇場にて舞台稽古(ゲネプロ)。
誰もいない真っ暗なロビー
舞台稽古へは
子供のころから連れていかれていました。

今になって
もっと父の仕事を見ておけばよかったと思う。

まぁ、大抵そんなもんww


舞台稽古は本番通りに進めます。


「東海道四谷怪談」は壮大なお芝居で
これを録音でやることは、とても大変なこと。

やむなし。

一番大変なのは音響さん。

はじまる何時間も前から
調整に余念がありません。

録音を、録音っぽくなく聞かせるのは
それはそれは厳しいこと。
(もちろんそれでも無理はあります㊙︎)

そこに生演奏の大太鼓が入るので
バランスがより難しい。

しかも、巡演となると
日々会場の大きさも変わるので
その重責の緊張感はハンパないと思います。


役者さんも
本来なら演技をしているところに
音楽が合わせてくれるものなのに

録音に合わせながら
演技をしなければなければならないので
本当の「息」を出しきれません。

やりづらいと思います。

でも、現状では
録音でやるしか…仕方ないんですぐすん

…本当は録音でやってます、なんて
こうして書くことは
良くないかもしれない。

ですが、
記録として書かせて頂きました。

また、父の時代のように
生演奏で全国をまわれる日がくればいいな…


舞台稽古が終わり
一行は荷物を積み込み
初日の神戸へ移動します。