朝、鏡を見る。

 

「あれ?」

 

昨日より、

ほうれい線が深くなったような気がする。

 

気のせいかもしれない。

 

でも、

なんか老けたなぁって。

 

そんなことが気になってしまう朝があります。

 

 

 

スーパーへ行けば、

 

「また値上がりしたんだ。」

 

と思う。

 

 

カゴに入れるものを一つ戻して、

 

「今日はこれでいいか。」

 

そんな日もあります。

 

 

テレビをつければ、

 

 

物価高。

 

年金。

 

老後。

 

 

そんな言葉ばかり。

 

 

 

子どもたちは、

それぞれの生活を頑張っていて、

 

「元気だよ。」

 

とLINEをくれる。

 

 

それだけで十分。

 

そう思っているはずなのに。

 

 

ふと、

静かになった家で一人になると、

なんだか胸の奥が落ち着かない。

 

何かあったわけじゃない。

 

誰かに嫌なことを言われたわけでもない。

 

 

それなのに、

 

時々、

理由もなく不安になる日があります。

 

 

「この先、

私はどんな毎日を過ごすんだろう。」

 

そんなことを考えてしまう日があります。

 

 

子どもたちが巣立ってから、

家の中が驚くほど静かになりました。

 

朝はそれぞれのペースで動き、

夜には夫と二人で夕食を囲む。

 

 

長年一緒に暮らしてきたから、

無理に話さなくても気まずくはありません。

 

 

ある程度は言わずとも通じるから

 

 

「そういえば、このまえのあれさ…」

 

「あぁ。あれね。どうした?」

 

「いつものあそこに入れておいたから。」

 

「あぁ。いつものあそこにあれが入ってるのね。」

 

 

みたいに、

「あれ」だけで話も通じます。(笑)

 

同じ人、いないかしら。

 

 

だから、

夫は、私にとって大切な家族で、

一番長く人生を一緒に歩いてきた人。

 

だから、不満があるわけではないんです。

 

 

でも…。

 

 

夕食を食べ終わると、

二人でテレビを眺める。

 

たまに「この俳優さん、最近よく見るね」

なんて一言二言話して、

また静かになる。

 

 

しばらくすると、

夫は「おやすみ」と寝室へ。

 

私は一人、リビングに残ります。

 

 

そんな夜が増えました。

 

 

昔は毎日が慌ただしくて、

「一人になりたい」と思うこともありました。

 

 

 

でも今は、

その静けさが少し寂しい。

 

 

というより…。

 

 

毎日が昨日の続きのように感じるんです。

 

 

子どもたちは新しい街へ。

 

新しい仕事。

 

新しい友達。

 

 

写真が送られてくるたびに、

「楽しそうでよかった」と心から思います。

 

 

でも、その写真を見終えたあと、

 

ふと自分の毎日を見渡すと、

 

 

 

昨日と同じリビング。

 

昨日と同じ夕食。

 

昨日と同じテレビ。

 

そして、明日もきっと同じ一日。

 

 

そんな気がしてしまう。

 

もちろん、それが悪いわけではありません。

 

 

穏やかな毎日。

大きな心配もない。

 

昔の私なら、「こんな生活ができたら幸せ」と思っていたかもしれません。

 

 

でも今は、心のどこかで思うんです。

 

 

「私は、このまま人生を終えていくのかな。」

 

 

そんなことを考える自分が嫌で、

「考えすぎかな」と打ち消そうとする。

 

だけど、夜になるとまた同じことを考えてしまう。

 

夫が悪いわけじゃない。

子どもたちが巣立ったことを後悔しているわけでもない。

 

 

ただ…。

 

 

私だけ、

時間が止まってしまったような

気がする。

 

 

そんな感覚になる日があります。

 

先日、

スーパーへ行きました。

 

家族の買い物じゃありません。

 

私一人のお昼ご飯。

 

 

でも、

 

何を食べたいのか、

分からなかったんです。

 

子どもの好きなものなら分かる。

 

夫の好きなものも分かる。

 

 

でも、

私の好きなものだけが、

分からない。

 

 

気づけば、

半額のお惣菜を手に取っていました。

 

 

本当は、

隣のショートケーキが気になっていたのに。

 

「今日はいいか。」

 

その一言で、

何年過ごしてきたんだろう。

 

 

でも最近、

少しだけ変わりました。

 

ショートケーキを買った日があったんです。

 

たった数百円。

 

 

でも、

その甘さより、

 

「私はこれが食べたかった。」

 

そう思えたことが嬉しかった。

 

 

幸せって、

 

大きな旅行でも、

特別な出来事でもなくて、

 

 

こういう小さな「好き」を、

もう一度選べることなのかも。

 

そう思えた日でした。

 

我が家には2人子供がいました。

 

 

長男は、

大学入学と同時に上京して、

今も県外でそのまま働いています。

 

 

長女は、

数年付き合っていた彼と一緒に住むと言って、

この春に家を出ました。

 

 

嬉しそうに

「じゃあね!」と玄関を出た長女を見送った日。

 

寂しくて、泣いちゃうかも。

 

そう思っていたのですが、

 

 

でも、

 

涙より先に来たのは、

静けさでした。

 

 

 

朝、

誰も起こさなくていい。

 

夕飯も少なくていい。

 

休日の予定もない。

 

 

「やっと楽になる。」

 

そう思っていたのに、

 

気づけば、

 

テレビだけがついている部屋で、

ぼんやりしていました。

 

 

多分、1ヶ月くらいは

慣れませんでした。

 

 

私は、

母親でいる時間が長すぎて、

 

母親じゃない私は、

どんな人だったか忘れっちゃたのかも。

 

そんなことを、

考えたりもしました。

 

 

もちろん、

子育てを後悔しているわけじゃない。

 

でも、

「母親」になる前の私も、

確かにいたはず。

 

 

習い事でもしようかな。

資格でも取ろうか。

 

そんなことも考えていました。

 

 

50代になって、

習い事や勉強を始める人が多いけど、

みんなこんな気持ちで始めるのかなぁ。

子どもが小さい頃。

 

 

朝起きた瞬間から忙しかった。

 

 

お弁当を作って、

 

仕事へ行って、

 

夕飯を作って、

 

洗濯をして。

 

休日は習い事や送り迎え。

 

毎日、

時間が足りませんでした。

 

 

だから私は、

「子どもが大きくなったら、自分の時間ができる。」

そう思っていました。

 

 

でも。

 

本当に時間ができた時、

私は困りました。

 

 

何をしたらいいのか、

分からなかったんです。

 

 

ドラマを見ても落ち着かない。

 

カフェへ行っても30分で帰る。

 

洋服を見ても、

何を着たいのか分からない。

 

欲しかったはずの時間なのに、

持て余してしまう。

 

 

あの時、

私は少し、怖くなりました。

 

あれ、私って、

何が好きで、何がしたかったっけ?

 

あれだけ、自由になる日を待ち焦がれていたのに。

 

 

自由って、こんなに不安だったかな。

 

自由って、こんなに孤独だったかな。

 

自由って、こんなに虚しいものなの?

 

 

・・・

 

人生って、こんなもんなのかもしれない。

 

子育てが終わって、

きっと私の人生の1番の楽しい時は

終わったんだ。

 

 

そう感じたあの日。

 

なんだか涙が溢れてきました。

 

 

人生、

こんなもんなのかな、

 

なんて考えてしまいました。

【はじめて来てくださった方へ】

 

子育てがひと段落しました。

 

 

朝、お弁当を作ることも減って。

 

子どもからの「送って」がなくなって。

 

休日も、
家族それぞれ予定があって。

 

少しだけ、
自分の時間が増えました。

 

 

昔の私は、

「その日」が来るのを楽しみにしていました。

 

子どもが大きくなったら。

 

時間ができたら。

 

今度こそ、
自分の人生を楽しもう。

 

そう思っていたんです。

 

 

でも。

 

本当にその日が来た時、

私は少し戸惑いました。

 

 

時間はある。

 

でも、

何をしたらいいのか

分からない。

 

 

何が食べたいのか。

 

何が好きなのか。

 

何をしたいのか。

 

 

それが、
思い浮かばなかったんです。

 

 


 

そんな自分に、

最初は少し驚きました。

 

でも、それ以上に、

 

時間ができても、

気持ちは全然楽になっていませんでした。

 

 

家事は前より減った。

 

子どものことで走り回ることも減った。

 

なのに。

 

相変わらず私は、

誰かの機嫌を気にしていました。

 

 

夫が無口だと、

「何かあったのかな。」

と思う。

 

LINEの返信が遅いと、

「私、何か変なこと言ったかな。」

と考える。

 

頼まれごとは断れない。

 

休んでいても、

「何かしていないと。」

と落ち着かない。

 

 

時間がなくて忙しいから苦しいんだと、

ずっと思っていました。

 

でも、

時間ができても変わらなかった。

 


 

私って、

昔からこういう性格だから。

 

ずっとそう思っていました。

 

 

気にしすぎる性格。

 

心配性な性格。

 

自信がない性格。

 

だから変われない。

 

そう思っていたんです。

 

 

でも、

それが原因ではないことを知って、

不思議だけど気が楽になったんです。

 


 

私はずっと、

 

「こういう性格なんだから仕方ない。」

 

と思っていました。

 

人の顔色を見てしまうことも。

 

頼まれると、

なかなか断れないことも。

 

何もしないで休んでいると、

落ち着かなくなることも。

 

何かうまくいかないことがあると、

「私が悪かったのかな。」

と考えてしまうことも。

 

全部、

私の性格だと思っていました。

 

 

でも、

そうじゃなかったんです。

 

私がこんなにも

「ちゃんとしなきゃ」と思ってしまうことには、

ちゃんと理由がありました。

 

 

それを知った時、

最初に思ったのは、

 

「じゃあ、

私がダメだったわけじゃないの?」

 

ということでした。

 

なんだか、

ずっと握りしめていたものを、

少しだけ手放せたような気がしました。

 

 

そして初めて、

 

「じゃあ、

どうして私はこんなふうになったんだろう。」

 

と思ったんです。

 


 

そこから、

少しずつ自分を見る目が変わりました。

 

 

夫が無口だと、

 

以前ならすぐに、

「私、何かしたかな。」

と考えていました。

 

今でも、

気になることはあります。

 

 

でも、

夫が疲れているだけかもしれない。

 

「全部、私のせいじゃないよね。」

そう思える日が増えました。

 

 

疲れた日は、

夕飯を簡単にすることもあります。

 

何も予定がない休日に、

コーヒーを飲みながら、

ぼーっとすることもあります。

 

以前なら、

 

そんな自分に、

「何やってるんだろう。」

と思っていたのに。

 

 

今は少しずつ、

 

「今日はこれでいい。」

 

と思えるようになりました。

 


 

本当に、

小さな変化です。

 

でも私にとっては、

その小さな変化が、

とても嬉しかったんです。

 

時間ができたからといって、

 

突然、

人生が楽しくなったわけではありません。

 

新しい趣味を見つけたから、

変われたわけでもありません。

 

 

ただ、

 

「なんで私はこうなんだろう。」

 

と自分を責める前に、

 

「私がこうなったのにも、

何か理由があるのかもしれない。」

 

そう思えるようになりました。

 

 

それだけで、

自分との付き合い方が、

少しずつ変わっていきました。

 


 

もし今、

 

夫が不機嫌だと、

「私、何かしたかな。」

と考えてしまう。

 

頼まれたら、

本当は嫌でも断れない。

 

せっかく時間ができたのに、

何もしていないと落ち着かない。

 

 

そして最後には、

「どうして私は、こんな性格なんだろう。」

と、自分を責めてしまうなら。

 

 

私が最初に知った、

 

「なぜ私は、こんなに

“ちゃんとしなきゃ”と思ってしまうんだろう。」

 

という話から、

読んでみてほしいです。

 

 

私にとっては、

自分を変えるための話ではありませんでした。

 

むしろ、

ずっとダメだと思っていた自分を、

少し違うところから見てみるきっかけになった話です。

 

 

「もしかして、

私も同じなのかな。」

 

そう思ったら、

続きを読んでみてください。

 

 

 

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