今日 | 走れノモト

走れノモト

日々、修行中です。
よろしくお願いします。

今日は4月の舞台「風雪の城」の稽古でした。

自主稽古ではありましたが、リラックスした中で集中出来て、
殿様のおとぎ衆の四人の個性を生かせる方法も見えてきました。

また、稽古中、みんなで黙祷をしました。

私は7年前も同じように稽古をしていました。養成所の卒業公演に向けてです。

皆で地下の稽古場から地上に出て、ロビーの、次々と家が波にのまれていくTVに、呆然としたのを覚えています。

その後も、稽古場に電車が止まって来れなかったり、家族に危ないから避難するように言われて、避難した仲間もいました。

一年間一緒にやってきた仲間がばらばらになりそうになりながらも最後は同じ気持ちで舞台に立ちました。

あそこまで思い切り爆発した役は、あの後やれてないかもしれません。
本当に楽しかった。

その時一番近い存在だった人のご家族が被災地出身でした。

波が届かないはずの体育館に避難した兄弟が亡くなり、亡骸は水に膨れて本当にかわいそうだったとご家族が泣きながら話していたのが、今でも忘れられません。

色々思うことがあります。

原子力発電所が再稼働した所は何ヶ所かあります。

一方で二度と戻らない故郷を思いながら今も過ごす方がいます。

毎週、録り直して被災地への募金を呼びかけていた番組は終了し、出演していた彼らは解散してしまいました。

彼らは自分たちの人生がもはや自分たちだけのものじゃないくらい、誰かの支えになってることを知っていました。

だから彼らの事情でそれを辞めることはしないでしょう。

本当に大切なことは目に見えないものです。

大事なことは、自分の立場に置き換えたら理解ができます。

たたかれたり、意見が通らないのは常に弱い立場の人だということ。

自分が強い立場、上の立場になると生きやすいです。

多くが賛成する方にいた方が楽です。

でも、そういう立場、状況にいる時こそ、自分の欲だけに流されないでほしいと思います。

自分の考えは人と同じじゃなくていいし、

違うこと、それは他人を否定することじゃないと思います。

ただ、違うだけ。

最近、誰かが異様に叩かれているメディアが目立ち、違和感を感じます。

私は芝居を続けられていること、ラッキーだと思います。
感謝しています。

私はいつまでも一番下の人間でいたいです。どんな冠をもらっても、次の日にはお尻にひいて寝ちゃうような人間でいたいです。