あやかちゃんから一昨日頂いた岡本敏子さんの本。

言葉が心に響きまくり、スッキリします。
よくぞ言ってくれました、ばかり。


私も
人間の根源の深みを味わいつくして
生きたいと思っています。

アンチふわふわ。
今日明日、生きるか死ぬか、サバイバルしている
人間にとって、そんな甘いものは何の救いにもならない。





岡本敏子著 『いま、生きる』より抜粋。


"幸せなら手を叩こう"という歌がはやったことがある。
岡本太郎はあの歌に腹を立てていた。
その頃、若者たちが集まってよく輪になってこれを
合唱して、"手を叩こう、ポンポン"とやっていた。
あれを見ると蹴っ飛ばしてやりたくなる、と。

「何がシアワセだ。世の中を見ろ。至るところで血を
流して闘っている。憎しみ、紛争、内戦、宗教の対立、
不幸は至るところにある。そんなんではなくて、一見
平和な、身近な存在にだって、隣の家では夫婦がギリ
ギリとにらみあって、離婚寸前の危機かもしれない。
子供の問題で、自殺するほど悩んでいるかもしれない。
会社が倒産しかかっている人もいる。そういう
のには全部目をつむって、見なければ何もない、という
ようなニブイ、いい気なやつらだけが”幸せなら手を叩
こう、ポンポン”と、やっていられるんだ。
 人間であるっていうことは、その痛みを感じることだ。
勿論、年がら年中シカメっ面をして、深刻そうに悩んで
いろって言うんじゃないよ。だがそういう悩み、痛みを
心に抱いて、その上で笑うんだ」

だから彼の笑いは哄笑だ。全人間の辛さ、痛みをふき
とばす、エネルギーの噴出。