木曜日からの話の続きになります。


 なぜボールが複数必要かという話は先日しましたが、あくまで右側のスペアが取りにくいからと言う話でした。


 今日はなぜ曲がり方が違うボールがいくつも必要かという話です。


 ボウリングのレーンにはオイルが塗られています。ファールラインを超えてレーンに入ったことのある人はわかると思うけど、滑ります。


 ボウリングはこのオイルが曲がり方に影響しています。オイルがあるところは滑り、オイルがなくなった地点から曲がる。


 じゃあこのオイル、同じように塗られているかと言われるとそうじゃありません。大会毎というかボウリング場毎というかで変わります。


 例えば長めに塗ったり、短めに塗ったり。オイルの量を多めに(厚めに)塗ったり少なめ(薄く)に塗ったりと。


 先ほど述べた通りなのでイメージ湧くと思いますが、オイルを長く塗ると滑りが長くなる分レーンの奥で曲がりはじめます(曲がりが出にくい)。短いと逆です。


 カーリングも同じですね。大会毎やカーリング場ごとに曲がり方って違いますよね。あの施設は曲がりが大きいし滑るけどあの施設は曲がらないし重いっての。


 そんな感じで大会毎にオイルの塗り方というのを変えています。毎回同じというわけではありません。


 そしてオイルを塗ったら終わりではなく、1投毎にレーンは変化していきます。オイルが伸びたり削れたりして曲がり方が変わってきます。オイルが伸びたらそりゃ曲がりが奥になりますし、削れたら手前から曲がり始めます。


 どれもボールがレーンの上を転がるから起きる事象なんですよね。(オイルが蒸発して手前から曲がるっていうのもあるらしい。)


 カーリングも同じですよね。1エンド目と10エンド目では滑り方、曲り方が違ってきます。


 スペアボール以外のボールは、このオイルの長短、厚い薄いに対応するためにボールを変えるわけですよ。


 もちろん、前回の話でも述べたように、回転数やスピードを変えることで対処することも可能ですが、投げ方云々の話で同じです。


 ちなみに、レーンが変化した時に変えることっていくつかあります。

・投げるラインを変える

・ボールを変える

・スピードを変える

・回転数を変える

・回転軸を変える

などなど…


 私はどれもできんこともないですけど、ラインを変えるかボールを変えるかしてました。というか基本的に実行するのがラインを変えるかボールを変えるかですね。投げ方云々の話で。ラインがボールかどっち優先させるかは人によります。


 意外とね、そのレーンと合うボールってあるんですよ。失投してもストライクになるとかそんな感じで。


 なので私は合わないなって感じたら突発的にボールを変えますし、合ってると感じるならラインを変えます。


 カーリングでは曲がりが変わったら幅を変えることしかしない、基本石を変えるができない(少なくとも8つの中からしか選べない)のであまりイメージが湧かないと思いますが…。


 話を戻しまして、オイルが厚く長く塗られているのによく走るボールを選ぶと曲がりがでないですし、オイルが薄く短く塗られているのにオイルに強い手前から曲がるボールを選ぶと不安定になりますし、手前から曲がりすぎてピンに当たり負けするなど、レーンに合ったボールを選ぶというのも重要になってきます。


 私の持ってたボールのラインナップの話なので私の例ですが、1番厄介なのがオイルが厚いのに短いとか、オイルが薄いのに長いとかのレーンです。


 厚くて短い時、オイルに強いボールは手前から噛んで強く曲がるのでオイルが厚く短いレーンでは対処しきれないですし、だからといって走って切れるボールを選ぶとオイルが伸びて途中でストライクが止まる。


 薄くて長い時、オイルに強い球投げると欲しい曲がりが得られませんし、走るボールを投げると戻って来ない。


 何度も言いますが、私の持ってたボールのラインナップでの話なので、あくまでも私の話ですよ。


 ラインを変えても対処しきれない時に曲り方の違うボールにするというのが大事になってきます。


 なのでボウラーはボールを複数持ちますし、どういう時にこれを投げようアレを投げようというラインナップの確認、ボールを変えて投げるという練習をそれなりにしているはずです。


 カーラーには話通じやすいと思うんだけどね。アイスの状況が刻一刻と変化するから、蹴りの強さとか幅の取り方とか変えるというのと似ているというか。ボウリングは曲り方が刻一刻と変化するから、ラインを変える(カーリング的に言うと幅を変える)代わりにボールを変えているというだけ。


 カーラー的にどうなのかな。正直、一般人よりもカーラーはボウリングに関して理解しやすい人種だと思ってる。