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さて、巡幸先でサクヤヒメご懐妊の報告を受けたニニギくん。

はてな❓
一回まぐわったくらいで懐妊とは面妖な…。

と、腑に落ちない様子。

そこに、サルタヒコとラブラブになったアメノウズメが二人揃って現れ、

若、おめでとうございまーす❣️

と、お祝いを述べた。

な、なんだ、誰から聞いた?

誰からって、そりゃあ…。
国津神のネットワークをなめんなよ❤️
ってことで。

そう言って、ニマニマするふたりに、

なあ、そうは言っても早すぎるのではないか。
ぼくは、子どもを作ったのはこれが初めてなんだ。
なんか、騙されてるような気がして。

と、ポロッと本音を言ってしまった。

こ、これ、若❣️
滅相なことを言うものではありませんぞ!

そう言って、たしなめる御一行様。

そうは言うがな、ぼくはまだ、あれと一度しかいたしておらぬのだ。
疑いたくなるのも仕方なかろう。
それに、あの器量じゃ、ぼくに会う前に別の男がいたとて、おかしくはなかろう。
ぼくたちは、オオヤマツミに騙されてるんじゃなかろうか?

そう言われても、ことの真偽は分かりようもなく、御一行様は口を閉ざすのだった。

あんた、サクちゃんに会う前に、かがみでデバガメしてたんでしょー?
なにかあやしいそぶりとか気づかなかったの?

と、ウズメ。

いや、まったく。
オトコの気配が見えていたら、この縁談、受けやせんわ!

そう。だったら、もっと、自分がほれた女を信じてあげても、いーんじゃね?

まっとうなウズメの意見に、サルタヒコも、うむうむとうなづく。

ええい、四六時中、監視してたわけじゃなし、浮気するすきなど、いくらでもあったろう。
モヤモヤする。直接会って問いただしてくる❣️

そう言って、ニニギくんは立ち上がった。

御一行様は、ことの成り行きをハラハラと見守るのだった。

続く

 

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